TOP » 木を学ぶ » 木材Q&A » 木材関連Q&A » 2-1 木造住宅関連について » 2-1.11 木造在来工法でプレカットという言葉をよく聞きますが、どのようなものですか。
2-1.11 木造在来工法でプレカットという言葉をよく聞きますが、どのようなものですか。

2-1.11 木造在来工法でプレカットという言葉をよく聞きますが、どのようなものですか。

A1
  プレカットとは、建築部材を施工現場に持ち込む前に、工場で事前に機械加工す
 ることをいいます。

 2
  木造軸組工法住宅では、従来、部材を組み合わせる場合、大工さんが施工現場で
 継ぎ手、仕口を手刻みで加工していました。このため、木造軸組工法住宅の労働生
 産性は、ツーバイフォー工法住宅の3分の2、木質プレハブ住宅の3分の1と低
 く、住宅建設コストの低減を進める上での障害となっていました。また、近年、熟
 練した大工技能者が減少しており、この面からも施工性の良い住宅資材の供給が課
 題となっています。
  このような状況を背景として、近年、木造軸組工法住宅の部材の継ぎ手、仕口加
 工を事前に工場で実施するプレカット加工が増加しています。ちなみに、プレカッ
 ト加工した部材による木造軸組工法住宅の労働生産性は、ほぼツーバイフォー工法
 住宅の労働生産性に匹敵するものとなります。

 3
  プレカット工場数は、近年、大幅に増加傾向にあり、全国木造住宅機械プレカッ
 ト協会の調査によれば、平成7年度は全国で 784工場となっています。また、新設
 の木造軸組工法住宅着工戸数に占めるプレカット加工比率は、32%に達していま
 す。
  また、最近では、構造材の加工だけでなく、造作材(敷居など)、羽柄材(間柱など)
 のプレカットも行われるようになり、プレカットの範囲は拡大しています。

 4
  今後、プレカット加工比率は、さらに高まると見込まれますが、地域によって
 は、既に過当競争状態にある地域もあることから、地域的な配置についても慎重に
 見極めていく必要が生じています。また、最近、木造軸組工法住宅においても、継
 ぎ手、仕口による施工ではなく、金物による接合方法が増加していることから、将
 来的には、プレカットの方法、あるいは、プレカット需要そのものをも見極めてい
 くことが重要となっています。

   
ページトップ