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21世紀のあるべき企業像〜勝ち組企業の条件とは〜3


   

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3年前までであれば、SPAとうことが気が付いていればどんなものを売っていても成功した。例えば、デパ地下ブームを作ったロックフィールドという会社があり、売っているものは総菜であるが、逆から考えると、SPAである。つまり、生産は自分の畑とか牧場であり、R&D(研究開発)にあたるのはレシピであり、社長はコックである。作るのも自社のセントラルキッチンであり、それを店頭で売っている。だから、毎回いっても美味しそうなものが売られている。隣の総菜屋では頼まれたパートのおばさんとかおじさんが売っているだけなので美味しくない。売っているのは同じであってもやっていることが違う。これが今の勝ち組パターンである。

100円ショップというのがある。NO1はダイソーで、NO2はキャンドウであるが、100円ショップというとダイソーになるがそれは何故か?。中国とか東南アジアで安く、大量に持ってきて、薄利多売で大量販売をして儲けている会社であろうと思っている人は全滅である。そのようなことで生き残っている会社はない。現実的な話で、流通の神様といわれている鈴木さんは、イトーヨーカ堂やセブンイレブンを手がけている。イオングループの岡田さん、ダイエーの高木社長など、GMS(general merchandise store:日常用品を総合的に扱う大規模なスーパーマーケット)といわれている会社が何故、ダイソーに頭を下げてテナントに入ってもらっているかということに疑問をもっている方はいないだろうか。自分でやればいいのではないか。あれだけインフラ、流通網、チャンネル、資金力を持っているので何故なのか?。

ダイソーは広島にあった現金バッタ問屋であった。それが、今や3千億円、4千億円の会社であり、ただものではない。ダイソーが何故強いかというと、ダイソーのお店に入り、主力製品のコップなどのプラスチック製品を10種類の裏を返すと最近でこそ落ちてきたが、3〜4年前は半分がメイドイン・ジャパンで、今でも3割位がそうである。あんなに付加価値がない製品を何故日本で作っているのか?。ダイソーはビジネスを2〜3回、ゼロベースから大きくスクラッチしてきた。1回目は20億円が見えたときで、広島で現金バッタ問屋をやって、パチンコ屋の景品に卸していたときである。うまくいったので、中国地方から四国に攻め、100億円が見え、いよいよ全国だというときである。その時に調達先として中国に行っている。その時に、GMSといわれる大きなスーパーのバイヤーとバッテングし、ダイソーが10のオーダをかけている時に、横から千や万の桁違いのオーダをかけた。この時、社長の矢野さんは無理に戦わなかった。

ここで銀行から資金を借りて真っ向勝負したら、多分、今のダイソーはなかった。そこで何を考えたかというと、日本に戻って、静岡県の清水に生産拠点を作り、小ロットで多品種の生産を行った。それがダイソーの店をつくった。何時いっても何か新しいものがあると顧客に思わせた。コップが売れなかったとすると、赤色にしたり、すじを入れなかったりのマイナーチェンジが直ぐ出来た。その時に大きな会社は、大きなコンテナ船で3〜4週間かけて大量に持ってきていた。今、100円のものを50円で売っても売れない。友人に、焼肉屋をやっているのがいるが、今、特上、普通、お徳用とあると、特上とお得用が売れ、真ん中が全く売れない。100円ショップも同じで、このような現象を乗りきってあのような会社ができている。今のダイソーはそんなに新しいものを投入しているわけではなく、マイナーチェンジがうまいため、毎回いっても新しいものがあるように感じる。

今日は、経営資源の話をしているので、ダイソーはお金で勝負しなかった。つまり、時間というものを重要と見た。早くデリバリーする、直ぐ修正が聞くなど、お金と時間を平等に見た。日本に比べ、東南アジア、中国は10倍、20倍賃金が安いが、にもかかわらず日本でやったというのはスピード、時間を考えたからである。これは、ダイソーに限ったことこではない。キャノンは殆どの生産拠点を日本に戻している。ダイソーは100円のものを作っているし、キャノンはデジカメや複合機などの高いものを作っているが、今、気がついている会社は、今は、業種、業態によらず日本に戻ってきている、スピードである。ソニーのバイオは日本の工場で作っている。今、コンピュータは1週間デリバリーが遅れると3%値段が下がるといわれている。

時間とお金は平等に見なければいけないことについて、極端な話であり得ないことであるが、修理屋が二つあったとする、Aはどんな修理でも1時間で直す。その代わり買値の20%を払ってほしいとする。Bはどんな修理でもタダで直す。その代わり5年間待ってほしいというものがあったとすると、どちらを選ぶであろうか。

今、勝っている会社は経営資源の5つをフラットにしており、だから強い。その中で、4番目の要素である「情報」を最適化に入れている。情報は最大化でないかといわれるかもしれないが、確かに、3〜4年前までは私も情報は最大化に入れていた。最近は最適化である。何故か、googleという世界最大の検索サイトがあるが、それで「温泉」を検索すると、最初の頁に672万件中10件が表示される。1頁を10件とすると672千頁あることになる。これが情報の現実である。

情報は腐るようにある。今はゴルフ場年鑑が売れない。INETで見ればコースの景色まで見れ、ホテルの予約までできるので、本がまったく売れない。情報の扱い方は、砂時計に例えると、情報は砂粒であり、砂時計は絞込みとフィルタリングをする。情報の扱い方は、絞り込むこと、見たい情報が見たい場所で素早く取れること、情報の適材適所が情報に求められる機能である。

グループウエアは、情報を整理整頓するもので、情報を集めるソフトでない。情報を入力しないと使えない。情報を見やすくしたものである。経営資源とは重要である。

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