NPO木の建築フォラムでは、岩国市との共催で標記をテーマとしたイベントを開催されますのでご案内いたします。
〔情報掲載URL〕
http://www.forum.or.jp/event/event01.html#iwakuni
日 時 |
2004年1月24日(土)〜25日(日) |
場 所 |
岩国国際観光ホテル |
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〒741-0062 山口県岩国市岩国1丁目1-7(錦帯橋畔) |
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TEL 0827-43-1111(代) FAX 0827-41-2483 |
参加料 |
実費(フォラム参加・資料代2,000円/懇 親会参加費 5,000円) |
<1月24日(土)> 12:30 受付開始
13:00 挨拶
井原勝介(岩国市市長)
坂本功(木の建築フォラム理事長、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻教授)
13:15 基調講演:「文化財としてみる橋」
伊東孝(日本大学理工学部社会交通工学科教授、文化審議会専門委員)
13:45<第1部>錦帯橋架け替え工事のすべて
「錦帯橋の歴史と架替事業」 岡崎賢治(錦帯橋建設事務所)
「架け替えに携わる匠たち」 海老崎粂次(海老崎組代表)
「錦帯橋の構造特性」腰原幹雄(東京大学大学院工学系研究科建築学専攻助手)
14:30<第2部>木造橋の歴史と現在
「日本の歴史的木造橋」〜はね橋を中心に〜
日塔和彦((財)文化財建造物保存技術協会東京支部長)
「現代の木造橋」
飯村豊(宮崎県木材利用技術センター構法開発部長)
15:10 休憩
15:30<第3部>パネルディスカッション「木造橋の未来を語る」
司会 坂本功
パネラー 伊東孝、日塔和彦、飯村豊、
佐々木康寿(名古屋大学大学院生命農学研究科助教授)
17:30 閉会
18:00 情報交換会(交流会・懇親会) 費用5,000円
■ エクスカーションのご案内
柳井市、古市・金屋地区(昭和59年国の重要伝統的建造物郡保存地区に選定)では、約200mの町筋に江戸時代の商家が立ち並ぶ「白壁の町並み」を散策致します。室町時代の町割りが残り白漆喰・土蔵造りの商家が続くこの町は、かつて岩国藩のお納戸として栄え岩国錦帯橋建設を支えました。
周防では、創建当初の境内に今も伽藍を残す極めて珍しい例として知られる周防国分寺(修理工事中の重要文化財金堂も見学予定)、旧防長藩毛利氏により建てられた総ヒノキ造りの壮大な邸宅をもつ毛利氏庭園を見学予定です。
○日時 平成16年1月25日(日)
○コース案内(予定)
『ホテルかんこう』発(08:00)−柳井散策(09:00〜11:30)−昼食(11:30〜12:30)−防府国分寺・毛利庭園等見学(14:00〜15:00)−JR新山口駅着【新幹線利用下車】(16:30)−宇部山口空港着【空路利用下車】(17:30)
○募集人数 50名(最小催行人数 30名)
*大型バス1台利用のため、45人以上の場合は補助席利用
○参加費 お一人様 5,000円
*参加費に含まれるもの…バス代、昼食代(お弁当)、入場料、添乗員経費、雑費
◎受付は先着順となりますが、バスのお座席は当日乗車順となります
〔開催の主旨〕
古来より日本には、神社建築の式年造替に代表されるように、建造物をそっくりそのままに新築しながら伝統的な様式や技法を脈々と受け継ぐ方法がある。それは実物に直接触れ、先人の知恵と技術を自らの手で反芻することで後世に伝える作業である。山口県岩国市の錦帯橋では現在、約半世紀ぶりに全橋を一斉に架け替える一大事業が進行している。
山口県最大の河川である錦川(川幅200m)に架かる錦帯橋は1673年(延宝元年)第三代岩国藩主吉川広嘉による創建の木造橋である。中央に3連のアーチ橋を備える5連のその姿は「山は富士、滝は那智、橋は錦帯」とたたえられ、1922年(大正11年)には名勝として指定された。この橋は小物材を含むと2万点を超える部材から成り、そこには鞍木・助木といった錦帯橋特有の部材の他、部材間の接合や設計方法など木造の伝統技法が随所に見られる。架け替え工事にあわせて計画された実験により、これらの部材や技法を評価する工学的解明も進んでいる。
さらに特筆すべきことに、先人の知恵と技術の結晶であるこの橋は330年におよぶ歴史の中で、日々実用に供され、今も尚、地域の人々の生活を支えている。このため、我々は地元住民の橋への愛情には一方ならぬものを見て取ることが出来る。
たとえば、このたびの架け替えに使用された410.7m3もの木材は、その全てを国産材でまかなわれた。これは日本の森林経営の現状から鑑みて決して容易なことではない。このため岩国市では次回の掛け替えを見越した森林整備計画として、近隣の山で植樹事業を行っている。また、工事にあたっては、用材の調達を錦川流域木材協同組合が、施工を岩国建築協同組合がおこない、掛け替えの費用は入橋料を元にした基金でまかなうという。
このように錦帯橋の架け替え工事は、木造建造物と地域社会との関わりのありようを我々に示してくれる。
2001年12月より2004年3月まで、足かけ4年にわたる錦帯橋の掛け替え工事が間もなく終了する。これを機に今回のフォラムではまず、錦帯橋を事始めとしてその歴史や特有の建築技術、このたびの架け替え工事の様子や実験を通して得られた構造解析による検証などについて知見を得る。次に、興味の対象を広く古今東西の木造橋へと向け、日本における木造橋の歴史、欧米諸国における木造橋の事例について理解を深める。そして、最後にはこれらを通じて、既存の木造橋の保存や木造橋新築の可能性など、木造橋の将来を語り合いたい。
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