このページを >保存 >お気に入りへ >印刷 草の根「街づくり」を拡げよう(都市再生戦略チーム座長 伊藤滋) |
都市再生の重要な分野に、草の根「街づくり」があります。都市再生本部は昨年10月4日「全国都市再生のための緊急措置〜稚内から石垣まで〜」のテーマを設定しました。これは、巨大都市を対象とした都市計画に比べれば小さな「街づくり」です。身のまわりにある不便や不快・不安をなくし、地域経済を元気にする手段を皆で探し造りあげようとするものです。 小さいところでは、ブロック塀を生垣や金網塀に変える住民協定から、大きくなると、地方都市の中心商店街の復興や私鉄駅に小さな駅前広場を建設することまで、その内容は多彩です。またこのようなハードな事業だけでなく、青少年非行を防止する街の見廻りといったソフトな仕事も、街づくりには含まれます。 最近、街づくりを目的とするNPOが次々と設立されています。そこには、元気な定年後の男性が集まってきています。そして若い人達と一緒になって街づくりの仕事を探しています。 街づくりのNPOとして、八王子のフュージョン長池は、有名です。フュージョン長池は八王子市がこれまで直営していた多摩ニュータウンにある集会施設の維持管理を引き受けました。そして維持管理費を3割減らし、利用客を3割増やす事に成功しました。 富永事務局長は商社に勤めていた時より給料が3割減ったそうですが、今の方がとても生き甲斐があると言っていました。大事なことはこのNPOがあったことで高齢者や中年女性の雇用が増えたことです。 草の根「街づくり」が全国で多数展開されれば、その雇用と経済効果は無視できません。政府がこの街づくりを小さな事業費で支援すれば、より多くの民間投資を引き出すことも可能です。皆さん是非、草の根「街づくり」に参加してください。 ※ 執筆者の紹介
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