令和5年度 品質・性能を確保した乾燥材の供給に向けた技術、及び基本的乾燥技術の普及事業報告
目次 |
1.事業の目的
- 品質・性能が確保された適正な乾燥条件を人工乾燥材生産事業者に普及すること
- 建築関係者も安心して使用できる人工乾燥材の安定生産、信頼性向上に努めること
2.事業実施体制
品質・性能を確保した乾燥材の供給に向けた技術、及び基本的乾燥技術の普及 検討委員会 名簿 (敬称略)
委員長 | 藤本登留 | (大)九州大学農学研究院 准教授 |
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委員 | 渡辺 憲 | (国研)森林総合研究所 |
松元 浩 | 石川県農林総合研究センター林業試験場 | |
河崎弥生 | 河崎技術士事務所 | |
オブザーバー | 高木 望 | 林野庁木材産業課 |
立花紀之 | 林野庁木材産業課 | |
印出 晃 | ヒルデブランド株式会社 | |
田中秀幸 | オーアイ・イノベション株式会社 | |
事務局 | 安永正治 | (一社)全国木材組合連合会 |
貝守昭弘 | 日本木材乾燥施設協会 |
3.事業の内容
(1) 検討委員会の開催
有識者、公設林試等による検討委員会を年2回開催した。(2)講習会の概要
①概要
人工乾燥材生産事業者等に対して、 「品質・性能を確保した乾燥材の供給に向けた技術資料」をもとに適正な推奨乾燥条件の普及、及び、よりよい乾燥材をつくるために重要な木材乾燥に関する初歩的基本技術を説明する講習会を3回開催(Web併用)。ア 名古屋 | 10月5日 | ポートメッセなごや |
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イ 福岡 | 11月15日 | TKP博多カンファレンスセンター |
ウ 東京 | 12月12日 | 木材会館 |
②各講習会場の実施内容
ア 講演名:「今さらだけど 木材乾燥の基本 ~品質の確かな人工乾燥材の生産に向けて~」イ 開催日、講師
1)令和5年10月5日(木) 名古屋(ポートメッセなごや)
話題1:「木材乾燥に必要とされる基本技術を改めて振り返る」 講師 河崎技術士事務所
所長 河崎 弥生 氏
話題2:「品質の確かな人工乾燥材の生産にむけて」
講師 石川県農林総合研究センター 林業試験場
石川ウッドセンター 主任研究員 松元 浩 氏
2)令和5年11月15日(水) 福岡(TKP博多カンファレンスセンター)
話題1:「木材乾燥に必要とされる基本技術を改めて振り返る」講師 河崎技術士事務所 所長 河崎 弥生 氏
話題2:「品質の確かな人工乾燥材の生産にむけて」
講師 九州大学農学研究院環境農学部門 准教授 藤本登留 氏
3) 令和5年12月12日(火) 東京(木材会館)
話題1:「木材乾燥に必要とされる基本技術を改めて振り返る」講師 河崎技術士事務所 所長 河崎 弥生 氏
話題2:「品質の確かな人工乾燥材の生産にむけて」
講師 (国研)森林総合研究所 木材研究部門 木材加工・研究領域
木材乾燥研究室 主任研究員 渡辺 憲 氏
(3)流通や加工業者等との意見交換
名古屋会場での講習会と同時開催。幅広く人工乾燥材の普及を目的として、日本木材青壮年団体連合会会員と意見交換を行った。
①テーマ:「川上から川下まで連携することによりできることの模索」
②パネリスト
素材生産 | (株)吉本 | 専務取締役 由井 正宏 氏 |
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製材工場 | (株)山共 | 代表取締役 田口 房国 氏 |
プレカット | 瑞穂木材(株) | 専務取締役 宮崎 淳貴 氏 |
工務店 | (有)土倉製材所 | 専務取締役 土倉 宜也 氏 |
乾燥施設メーカー | ヒルデブランド(株) | 代表取締役 印出 晃 氏 |
コーディネータ | 河崎技術士事務所 | 所長 河崎 弥生 氏 |
4.実施結果
(1)参加者数
3会場合計で、836名の参加があった。会場ごとは、以下の表に示す。
※会場参加者=講師、事務局を除く ※Web(オンデマンド視聴)=接続総回数 ※Web(YouTube)視聴申込総数 558名 |
(2)会場アンケートの結果概要
参加者にアンケートを実施。回答数173件(3会場)全体的に好評を得た。
表1 3会場における満足度調査 |
表2① 話題1に対する講演内容について |
表2② 話題2に対する講演内容について |
表3 製材工場の方が人工乾燥を行う上で必要と感じている |
表4 人工乾燥材を取り扱う上で製材工場以外の方が必要とする内容 |
5.今後の課題等
(1)参加者からはおおむね好評
品質の確かな人工乾燥材の生産が重要となっている(2)参加者より要望の多かった内容
アンケートや会場での質疑内容から、特に多かった内容
①広葉樹の乾燥
②木材乾燥の基礎(基本)の勉強会
ア 業界関係者に向けた初歩的なことイ 一般消費者向け(人工乾燥材の必要性など)