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CASBEEすまい戸建<暫定版>評価マニュアルについての全木連の意見


 

平成19年8月2日
社団法人全国木材組合連合会

CASBEEすまい戸建<暫定版>評価マニュアルについての全木連の意見

エコマテルアルとしての木材利用推進をしている木材業界は、木材の主要な需要部門である住宅の環境性能を評価しランク付けする、CASBEEすまい戸建て版評価マニュアルには木材業界として大変高い関心をもっているところであり、昨年12月にも同マニュアル試行版に対して、@住宅構造間の省資源・エネルギー性の差異、A合法性が証明された木材、B持続可能性な森林から産出された木材、の三点について意見を提出したところです。 今回公表された「CASBEEすまい戸建<暫定版>評価マニュアル」(以下暫定版マニュアルという)においては、上記AとBの論点について私たちの主張に配慮頂いたものとなっており、ありがたく思っております。その上でAの論点についてさらにご意見を下記の通り意見を申し上げますのでよろしくご配慮下さい。

1 構造躯体における合法性が証明された木材

LR2.1「省資源、廃棄物抑制に役立つ材料の採用」の項目における、構造躯体(木質系住宅)の持続可能な森林から生産された木材の使用評価(84ページ)の手続きに、加点条件として「木材木製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン」(以下ガイドラインという)による合法性証明の木材の使用量が評価することとし、その中で、「A業界団体の自主的行動規範による」証明方法については、何らかの条件を付すような記載(ただし「第三者認証などの公平性が保たれていることとする。」)となっているが、他の方法と同様に取り扱って頂きたい。

(理由)
合法性が証明された木材の供給については、木材業界全体として取り組んでおり、ガイドラインによる業界団体の自主的行動規範による方法に基づいて認定された合法木材等供給事業体は6千社をこえるものとなっている。需要者側においても、日本建設団体連合会(日建連)、日本土木工業協会(土工協)、建築業協会の3団体が本年4月にとりまとめた「建設業の環境自主行動計画第4版」において、「建設業における重点グリーン調達品目」として「合法性木材・木製品」規定されるなど、ガイドラインに基づいて合法性が証明された木材・木製品の市場での認知が広まる方向にある。 このような中で、ガイドラインに規定された三つの証明方法のうち「業界団体の認定を得て事業者が行う方法」をことさら区別して扱うことは、市場に混乱を招くこととなる。

2 外装材、内装材、外構材における合法木材

LR2.1「省資源、廃棄物抑制に役立つ材料の採用」の項目における構造躯体以外の、標記項目に関しては、構造材の項目のような加点条件がなく、合法性が証明された木材の利用に関する記述が全くないので、合法性が証明された木材の利用を推奨する何らかの記述を加えられたい。

(理由)
建築物における木材利用については構造躯体のみならず、マンションの内装など幅広い動きとなっており、焦点となっている合法性が証明された木材の利用推奨を、構造躯体にのみ限定する理由はない。

以上


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