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全国森林計画(案)についての意見(H20.09.26提出)


 

全国森林計画(案)についての意見(H20.09.26提出)
社団法人全国木材組合連合会
東京都千代田区永田町2−3−4 永田町ビル6階


全国森林計画(案)について以下の通り意見を提出しますのでよろしくご検討下さい。


1頁
(原文)
「このように、我が国の森林は、戦後の積極的な人工林造成の結果、量的には充実しつつあり、世界的に木材需要の増大や森林の減少・劣化が進行する中で、適切な間伐等の推進による整備・保全と国産材の利用拡大を通じた林業の再生を図っていく重要な時期を迎えている。」
(修正意見)
「このように、我が国の森林は、戦後の積極的な人工林造成の結果、量的には充実しつつあり、世界的に木材需要の増大や森林の減少・劣化が進行する中で、適切な間伐(以下挿入)及び更新を確保した皆伐等の推進による整備・保全と国産材の利用拡大を通じた林業の再生を図っていく重要な時期を迎えている。」
(理由)
国産材の安定供給のためには、間伐だけでなく積極的な皆伐が行われる必要があり、その場合更新の確保が不可欠である


2頁
(原文)
「また、森林は二酸化炭素の吸収源・貯蔵庫として重要な役割を果たしており、京都議定書目標達成計画(平成17年4月28日策定平成20年3月28日全部改定)において定められた森林吸収量の目標である1,300万炭素トンの確保に向け、間伐等の森林整備の着実な実施や、保安林等の適切な管理・保全等について、政府、地方公共団体、森林所有者、林業・木材産業関係者、国民等各主体の協力の下、「美しい森林づくり推進国民運動」の展開等を通じて一層の推進を図る必要がある。」
(修正意見)
「また、森林(以下挿入)及び木材は二酸化炭素の吸収源・貯蔵庫として重要な役割を果たしており、京都議定書目標達成計画(平成17年4月28日策定平成20年3月28日全部改定)において定められた森林吸収量の目標である1,300万炭素トンの確保に向け、間伐等の森林整備の着実な実施や、保安林等の適切な管理・保全等について、政府、地方公共団体、森林所有者、林業・木材産業関係者、国民等各主体の協力の下、「美しい森林づくり推進国民運動」の展開等を通じて一層の推進を図る必要がある。

(なお以下、趣旨が含まれた文章にすることができないか、検討いただきたい)
ポスト京都議定書第一約束期間以降において森林及び木材の吸収源、貯蔵庫としての役割を一層明確にする必要がある。」
(理由)
全国森林計画の計画期間を考えると、京都議定書第一約束期間についてのみでなく、より長期的な展望を持った記述とすべき。

2頁
(原文)
「こうした森林整備の展開に当たっては、間伐等の採算性の向上に向け森林所有者への施業提案等による施業の集約化」
(修文意見)
「こうした森林整備の展開に当たっては、(以下挿入)更新の確実な皆伐、間伐等の採算性の向上に向け森林所有者への施業提案等による施業の集約化」
(理由)
国産材の安定供給のためには、間伐だけでなく積極的な皆伐が行われる必要があり、その場合更新の確保が不可欠である


19頁
(原文)
(4) 流通・加工体制の整備
「流通・加工体制の整備については、森林所有者等から木材製造業者等に至る木材の安定的取引関係の確立、施設・設備の大型化・高性能化等による流通・加工コストの低減や供給ロットの拡大を通じ、需要者のニーズに即した品質及び性能の明確な木材製品を大量、安定的かつ低コストに供給し得る体制の整備を関係者一体となって推進するよう努めるものとする。」
(修正意見)
(4) 流通・加工体制の整備
「流通・加工体制の整備については、森林所有者等から木材製造業者等に至る木材の安定的取引関係の確立、施設・設備の大型化・高性能化等による流通・加工コストの低減や供給ロットの拡大を通じ、需要者のニーズに即した品質、性能、(以下挿入)及び環境特性を明確にした木材製品を大量、安定的かつ低コストに供給し得る体制の整備を関係者一体となって推進するよう努めるものとする。(以下挿入)また、木材の合法性など、森林管理の情報を川下に伝達するよう、関係者が一体となってつとめることとする。
(理由)
環境貢献の「見える化」により消費者に木材製品の環境的特性を明示することが必要になっている。
また、グリーン購入法、建築物総合環境性能評価システム(CASBEE)など、持続可能性・合法性が証明された木材の需要は高まっており、林野庁の「木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン」に基づき、少なくとも国産材において、これら対応することは、森林管理に対する国民の関心を高めることにもつながるものである。


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