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「デフレ克服への要望」農林水産省、国土交通省、経済産業省、自民党林政調査会、
税制調査会等(平成14年11月14日付)

   

総合デフレ対策の早期実施・補正予算の編成を内容とする「デフレ克服への要望」を全木政連との連名で農林水産省、国土交通省、経済産業省はじめ自民党林政調査会、税制調査会等に対し、要望書を提出いたしました。

 

平成14年11月14日

農林水産省、国土交通省、経済産業省
自民党林政調査会、税制調査会 宛て


社団法人全国木材組合連合会
会 長  久 我 一 郎

デ フ レ 克 服 へ の 要 望
〜総合デフレ対策の早期実施・補正予算の編成〜

 我が国経済は、デフレと金融不安が連鎖する最悪の危機に直面しています。
この危機的状況を断ち切り、経済を持続的安定軌道に乗せることが何よりも重要であります。さらにまた、我が国経済の大宗を占める中小企業が活力を取り戻すことが我が国経済の再生・活性化につながることが要であります。
長引く不況下にあって、木材業界は、構造改革に懸命の自助努力を傾注しておりますが、そのスピードを一段と加速させ、活力ある木材産業の再生を図るため、今般、政府が決定した「総合デフレ対策」に下記事項を盛り込まれ、早期に実施されることを強く要望いたします。
さらに、平成15年度予算において、地球温暖化防止に向けた適切な措置が講じられるよう、特段の配慮方を要望いたします。

1.デフレ克服のための思い切った税制見直し・補正予算の編成
構造改革推進するためにも、国債30兆円枠にとらわれることなく、「総合デフレ対策」を実施するとともに、早急に補正予算を編成する等して、景気に即効性のある先行減税、需要創出を図り、デフレから脱却することが急務である。

  1. 住宅取得資金の贈与に係る贈与税の特例措置の拡充
  2. 研究開発・投資減税の拡充、経営基盤強化のための中小企業税制の見直し
  3. 土地税制の見直し・改善

    資産デフレ下で過重負担となっている固定資産税、流通課税の見直しにより、土地の流動化・有効利用を促進して土地取引を活発化し、地価下落に歯止めをかけるべきである。

    1. 固定資産税の抜本的見直し
      大都市商業地等の現行の負担水準の上限引下げ:70%→55%
    2. 流通課税等の抜本的見直し
      1. 不動産取得税(現行4%)および登録免許税(現行5%)の税率を
        現行の1/2に軽減
      2. 土地に係る課税標準の特例措置(不動産取得税1/2、登録免許税
        1/3)の延長
    3. 個人・法人の土地譲渡課税の改善
      1. 個人の一般長期・現行一律26%→一律20%で恒久化
      2. 個人の優良長期の税率一律14%に引下げ(現行:4,000万円以下20%、4,000万円超26%)
      3. 法人の重課制度の廃止
         (現行:平成15年末までの時限的課税停止。長期重課:通常法人税+5%追加課税。短期重課:通常法人税+10%追加課税)
    4. 特別土地保有税の廃止
      土地流動化を妨げ、資産デフレを助長している。
  4. 補正予算による木材産業構造改革、地域材利用推進対策の一層の拡充
    1. 木材産業の構造改革の促進に必要な機械・施設の導入、促進
    2. 住宅・公共部門等への地域材利用の推進および木質資源の多角的利用の促進

 

2.中小企業金融セーフティーネットの強化
不良債権処理の加速化に伴い、貸し渋り、貸し剥がしなど民間金融機関の中小企業に対する貸出姿勢の更なる悪化が予想される。さらには、年末を控えて資金調達を円滑に行う上で、金融セーフティーネットは不可欠である。

信用保証制度を拡充し、万全な中小企業の資金調達を支援する金融セーフティーネツトの強化

3.平成15年度予算による地球温暖化防止対策への強化
京都議定書で定められた地球温暖化防止対策の推進に当たって、CO2削減目標6.0%のうち、森林吸収源対策による削減量は3.9%と森林に課せられた責務は大きく、この目標の実現に向けた財源の確保が急務である。

地球温暖化防止10ヶ年計画の確立と、これに基づく強力な森林整備とその保全管理を推進するための財源の確保

 

 

 

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