林野庁は、去る平成19年6月26日に開催した第4回「木材に関する技術開発目標」検討会での意見等を踏まえ、「木材に関する技術開発目標」を策定しましたので、お知らせします。
〔技術開発目標の概要〕
(1)取り組むべき課題の方向
ア 品質・性能への対応
品質・性能の確かな木材製品を供給するため、品質管理や新製品開発の基盤となる物性面や機能面のデータを整備すること、品質・性能を分かりやすく表示すること、消費者に木材の特徴を理解してもらうことなどが必要。
- 実大レベルの強度性能等のデータ整備
- 防音性、耐久性など機能面のデータ整備
- 分かりやすいデータの表示や簡易で低価格の計測機器の開発・普及
イ 加工技術の開発
中・大径材の増大という供給状況の変化に対応するため、品質・性能の確かな製品を供給できる競争力の高い製材・加工技術の向上、乾燥技術の改良・普及が必要。
- 歩止まりや収支が最適となる木取りパターンの開発
- 品質の高い乾燥材を低コスト・短期間で生産する技術の開発・改良
ウ 新製品の開発
住宅分野における国産材のシェアを拡大するため、梁・桁など構造材の製品開発、国産材2×4部材の検討、機能性や施工性に優れた面材の開発、エクステリアなどの分野における製品開発が必要。
- 歩止まり向上、強度性能向上に着目した集成材の開発
- 施工性や意匠性に優れた合板の開発
- 施工性、耐久性や機能性などに優れたマンション内装材等新製品の開発
エ 木質バイオマスの利用拡大
木材利用をトータルで考え、木材を安定的に供給する取組に併せて林地残材や製材工場等残材などの木質バイオマスを有効活用する取組を推進することが必要。
- 低コストかつ効率的な未利用バイオマス収集・運搬システムの開発
- 低コストかつ効率的なバイオマス利用技術の開発
(2)技術開発の推進方策
技術開発の効率的な推進、開発成果の効果的な普及を図るため、産学官の連携による推進体制を構築することが必要。
- 産学官の交流の場や共同施設(オープンラボ)の整備
- 技術開発の基盤となるデータを産学官相互に提供し合う体制の整備
〔情報掲載URL〕
http://www.rinya.maff.go.jp/puresu/h19-7gatu/0711mokuzai.html