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「電子タグに関するプライバシー保護ガイドライン」について


   

 

平成16年3月30日に総務省の「ユビキタスネットワーク時代における電子タグの高度利活用に関する調査研究会」が、「電子タグの高度な利活用に向けた取組(最終報告)」において「電子タグの利用におけるプライバシー保護のためのガイドラインの枠組」を、また、同年3月16日に経済産業省が「電子タグに関するプライバシー保護ガイドライン」を策定したことを受け、共通のガイドラインを作成すべく協議が続けられ、平成16年6月8日、「電子タグに関するプライバシー保護ガイドライン」として取りまとめられ、公表されました。

電子タグは、ICチップとアンテナにより構成され、物品等に装着されるものであり、その中に当該物品等の識別情報その他の情報を記録し、使用されるものです。電波を利用することにより、遠隔から電子タグ内の情報を読み取ることが可能であるという固有の性質をもつことから、電子タグを通じて所持している物品の属性や固有番号等が、電子タグ内に個人情報を含む場合には個人情報等が、消費者が気付かないうちに、望まない形で読み取られる等のおそれがあります。

そのため、消費者のプライバシー保護の観点から適切な措置を講じることにより、電子タグが円滑に社会に受け入れられるようにすることが必要と考え、事業者、消費者団体等関係者のコンセンサスが得られる範囲において基本的考え方を取りまとめ、本ガイドラインとして策定されました。

〔情報掲載URL〕

他サイトもしくは別ウインドウを開くhttp://www.soumu.go.jp/s-news/2004/040608_4.html

ユビキタスとは

ユビキタス 」は、古いラテン語のことばで「 どこにでもある 」という意味。

ユビキタスネットワーク 」とは、「 どこにでも存在するネットワーク 」、つまり、「 どこにいても、いつでも、どんなものからでもネットワークにつながる 」という意味。

電子タグ(RF-ID:Radio Frequency Identification)について

バーコードに代わる新しい技術として「電子タグ」あるいは「ICタグ」による認証が採用されはじめている。

一見すると、マイクロチップを埋め込んだ“荷札”というイメージで、商品や荷物に貼付されてトラッキング(商品追跡)や配送管理面での利用が主に期待されている。しかし、バーコードと異なり、非接触で大容量の情報を読み書きできることから、物流業務の範囲に留まらない幅広い分野での活用が考えられている。

物流分野での電子タグ活用は既に進んでいるが、万引き防止から博物館でのガイダンスシステムに至るまで、バーコードでは想定あるいは実現できなかった様々な分野での取り組みや実験が開始されている。電子タグ自体も多くの電子機器メーカーが開発商品化していて、その応用事例も増えている。この電子タグに着目することで、“物”や“人”の認証と識別に関して新市場開拓の可能性がみえてきている。

電子タグの大きな機能としては、(1)個体識別と、(2)無線読み取りがあり、この二つが組み合わさった時に大きな力を発揮する。

  1. 個体識別は、例えば消費財に一般にみられるバーコードの拡張版とイメージすると考えやすい。コンビニのレジなどで読み取るバーコードにはJAN(Japanese Article Number)コードが載せられている。JANコードは企業コード、商品コード、チェックディジットによって構成されており、同じ商品については同じ番号がふられている。これに加えてすべての単体に個別の番号をふれば個体識別できる。もちろんこのようなことは今までもできたわけで、企業の中で資産管理などを行うためにシリアル番号をふるなどは通常に行われてきたが、特定企業内をこえて社会全体で一つのモノに一意の番号をふれば企業をまたがる個体管理を行うことができる、というのが現在俎上にのっている話だ。
  2. 無線読み取りは、基本機能としては数センチから数メートル離れた距離から、電波をあてることでICチップが自らの電源を持たなくても一意的な信号を反射して返してくる。さらに、タイプによっては書き込みが可能なもの、事前に決められたシリアル番号だけでなくチップで処理を行った結果を返すものなどがある。必要とされるアプリケーションや、対応しなければいけないセキュリティーニーズによってどんなものが普及するかが決まってくるであろう。

 

 

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