このページを  保存  お気に入りへ  印刷

「ウッドエンジニアリング入門」〜木の強さを活かす の紹介について


   

 

このたび、(株)学芸出版社では、「ウッドエンジニアリング入門」〜木の強さを活かす」を発刊されました。
本書は、著書の林知之氏(森林総合研究所材料接合研究室長)が、

  1. 木造住宅では、在来軸組構法の生産システムがプレカット技術の発達によって大きく様変わりし、 各種構法の良いとこ取りをした金物構法のシェアを広げつつあり、見捨てられていた伝統構法もエコロシーばやりの追い風を受けて、民家の再生や町屋の保存と行った形で復活の兆しを見せている。

  2. しかし、気がかりなこととして、木材・木造の取り扱い方が、「木の文化」、「千年の歴史」、「木の霊」など、余りにも情緒的すぎるPR戦術であり、建築材料を炭素固定能力という物差しで評価すれば木質建材が断然トップになるので、もっと地球環境に対する木材利用の優位さを主張してもよいはずである。

  3. また、業界人の中には、何十年も前の常識や奇妙奇天烈な珍情報に惑わされている人が多いのは危惧の念を持たざるを得ない。

  4. 木材の強さを活かし、木構造の安全性を保証するためには、科学的な立場から、木材の構造的な利用技術を包括的に学んでおかなければならない。

  5. 伐採された丸太が様々な加工を経て木造建築の構造体になるまでをカバーするのが、「ウッドエンジニアリング」であるが、本書では、「木の強さを活かす」ことに焦点をしぼり、強度特性や構造特性に直接関係しないものについては、省略している。(本書:はじめにより抜粋)

等、「勘と経験と度胸だけが頼りの世界」から「ウッドエンジニアリング」の世界に脱皮するための手がかりになることを期待して集大成したものであります。

主な目次は、

第I 章 木材と木材利用の常識
第II 章 木材の強度的性質
第III 章 木材の加工
第IV 章 木質建材の強度特性
第V 章 木材の接合と構法
第VII 章 ちょっと悲しい事例集

となっております。本書は木材の強さを活かすことに焦点をあてていますが、木材・木質材料の戦略的な活路を開くための科学的・実践的な道筋を示すものであり、平易な文章と図や写真を多用し、ポイントをわかりやすく解説してあります。木材業経営者・従業員の必読の書といえるものであり、再展開のための問題点解決の一助に本書が大いに役立つものと確信しております。

【書籍情報:ウッドエンジニアリング入門】〜木の強さを活かす】

単行本: 223 p

サイズ(cm): 21

定価2,310円(本体2,200円)

出版社: 学芸出版社 ; 2004.3.10発行

ISBN4-7615-2337-9

〔学芸出版社の情報掲載URL〕
他サイトもしくは別ウインドウを開くhttp://web.kyoto-inet.or.jp/org/gakugei/mokuroku/book/ISBN4-7615-2337-9.htm

〔ネット書店 アマゾンの情報掲載URL〕
他サイトもしくは別ウインドウを開くhttp://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761523379/ref=sr_aps_b_/249-9722061-9221944
→配送料が無料です。着払い(手数料が必要となります。)も可能です。

 

全木連webトップへ