国土交通省では、建築物の耐震改修の促進に関する法律第3条に基づく「特定建築物の耐震診断及び耐震改修に関する指針」(平成7年建設省告示第2089号)に準ずるものとして、(財)日本建築防災協会が発行する「木造住宅の耐震精密診断と補強方法」等を認定されてきました。
大規模地震の発生危険性が指摘され、住宅の耐震化が極めて重要な課題となっている中、従来よりも的確に住宅の耐震性を評価できるよう、最新の研究成果を踏まえて同書が「木造住宅の耐震診断と補強方法」として改訂されたことを受け、同書を認定されました。
〔情報掲載URL〕
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha04/07/070712_.html
改訂の主なポイントは、次のとおりです。
(1)対象木造住宅の追加
従来は、枠組壁工法の2階建てまでの住宅を対象としており、伝統的構法の住宅や3階建て等の評価ができるよう、診断対象の住宅を拡大しました。
(2)耐震診断手法の充実
住宅所有者・居住者が住宅の耐震化の必要性を簡単に評価できるように診断指針「誰でもできるわが家の耐震診断」を作成するとともに、技術者向けの診断法として、「一般診断法」と「精密診断法」を用意し、耐震補強の必要性の判断や、補強効果の評価など目的に応じた診断手法を示しました。
また、従来あまり明確ではなかった、基礎の効果及び継ぎ手・仕口等の接合部の評価を行うようにしたほか、劣化の評価方法を、住宅の部材ごとに行えるように改めました。
(3)補強方法の充実
従来から壁の補強や屋根の軽量化等の補強方法を評価することとしていましたが、それに加え、近年開発されている新しい耐震補強方法を評価できる手法を加え、補強した場合の効果が耐震診断結果に適切に反映されるようにしました。
なお、「木造住宅の耐震診断と補強方法」の入手方法等については、(財)日本建築防災協会(http://www.kenchiku-bosai.or.jp/)にお問い合わせください。
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