地球温暖化の防止、廃棄物等の抑制、資源の循環利用に対する声が高まっている中、エネルギー利用に対しても、化石燃料に代わる環境に与える負荷が少ない木材等のバイオマスを有効に利用していくことが求められている。

　しかし、化石燃料から得られるエネルギーが需要の大部分を占めているのが現状であり、製材工場等から発生する端材約１００万m3や、建設発生木材約７５０万m3が利用されていない現状にある。

　また、森林整備の実施に伴って発生する林地残材（約１，０００万ｍ3）については、石油等に比べ収集・運搬コストが高いこと等により、そのほとんどが未利用のまま森林内に放置されている状況にあり、これらの未利用資源を積極的にエネルギーとして利用することが重要である。

　このため、これら木質バイオマスのエネルギー利用を促進するために必要なバイオマス発電施設、熱供給施設、ペレット製造施設等の整備や、林地残材等の効率的な収集・運搬に必要な機材等の整備を実施することにより、地域における新たな産業育成と雇用の創出を図るとともに、二酸化炭素の排出削減による地球温暖化の防止や廃棄物等の発生抑制を通じて、循環型社会の形成に寄与する。

　

　　林地残材、製材工場残材、建設発生木材等の木質バイオマスをエネルギーとして活用　するため、

（1）　林地残材等の収集・運搬の効率化に資する移動式木材破砕装置（タブグラインダー）等の機材等の整備

（2） ペレット製造施設、バイオマス発電施設等の木質バイオマスエネルギー供給施設等の整備

（3）公共施設等におけるボイラー等の木質バイオマスエネルギー利用施設等の整備や貸付用ペレットストーブの導入

　に対する助成を実施する。

　　都道府県、市町村、森林組合、農業協同組合、第３セクター、林業者等の組織する団　体、木材関連業者等の組織する団体等

４．事業期間　　　１４年度〜１９年度（６年間）

５．補助率　　　　１／２

６．平成１５年度概算決定額 　１，０５９，０００千円（３５３，０７８千円）

(担当：林野庁木材課)