木材産業構造改革促進事業(拡充)
〔平成15年度予算案〕
1.趣旨
我が国の木材産業は、木材需要の冷え込み、木材価格の低迷、製品輸入の増大等から一段と厳しい状況にある。一方、住宅建築の合理化や住宅の機能性等に対する需要者ニーズの多様化に伴う木材の需要構造の変化が見られる中で、品質・性能の明確な木材を低コストで安定的に供給し得る能力を備えた木材産業へ転換していくことが喫緊の課題となっている。
しかしながら、木材産業は小規模経営が多く、また、原木の供給が分散的であることから、需要者ニーズに応じた外材に対抗できる低コストな木材の安定供給体制の整備が進んでいない状況にある。
このため、木材産業の生産性向上のための事業体自らの経営革新の取組を一層推進するとともに、木材の需要動向に即応できる素材生産業の体質強化、品質・性能の明確な規格木材製品の供給体制を整備・普及することにより木材産業の構造改革を促進させる。
2.事業内容
(1)構造改革再編整備事業
木材産業の経営革新を促進するため、地域木材団体と木材関連事業体とで共同で策定する「再編整備プログラム」(協業化、合併、分業化、事業転換に係る具体的な取組に係るプログラム)に基づく設備廃棄等に必要な撤去費用への助成、再編整備プログラムの策定・指導。
(2)構造改革促進調査等事業
ア、素材生産業構造改革促進調査事業
素材生産業の体質強化、構造改革に係る指針の策定のための課題の分析、経営・技術内容の調査。
イ、規格木材供給体制整備促進事業
品質・性能の明確な木材製品を安定的に供給するために必要な生産マニュアルの作成及び説明会等を実施するとともに、「適切な森林経営」から産出される木材の利用に焦点を当てたラベリング木材の効率的な流通システムの設計、コスト等の調査・分析及びシステムの実証、推進プログラムの取りまとめ等を実施。
ウ、構造改革信用保証利用促進事業
構造改革を促す観点からの信用保証の利用促進に向けた木材業者等の経営状況等の調査。
3.事業実施主体 (1) 全国木材協同組合連合会
(2) (社)全国木材組合連合会
4.事業期間 14年度〜18年度(5年間)
15年度〜16年度(拡充分については、2年間)
5.補助率 定額、10/10
6.平成15年度概算決定額 61,424千円(81,831千円)
(1) 40,665千円(69,527千円)
(2)−ア 5,100千円( 6,000千円)
−イ 14,305千円( 4,800千円)
−ウ 1,354千円( 1,504千円)
(担当:林野庁木材課、企画課)