木材情報化整備促進対策事業(新規)

 

 

1 趣旨

  我が国の森林資源は人工林を主体に成熟しつつあり、木材供給体制の整備、木材利用の推進、需給の安定を図ることが課題となっている。

 また、住宅工法の変化や、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」等の施行に伴い、品質、性能の明確な製品に対する情報が迅速・的確に伝わらないとともに、ニーズに対応した供給体制の確立、木材の生産・流通の効率化、高度化が遅れている。

 このため、需要者が求める乾燥材等に関する情報を需要者・消費者双方へ提供するとともに、ITを活用した木材流通の効率化を推進するプログラムの開発・普及、木材製品の品質管理体制の確立、さらに原木の安定的な供給を図るため、木材の伐採から跡地の更新まで予想される経費や収入を積算するソフトウェアの開発を行ない、それによる森林所有者の森林施業の実施に対する意欲の向上や地域材の安定的な供給の確保に資する事業を実施する。

 

2 事業内容

 (1)乾燥材等供給者情報整備事業

 乾燥材等木材の取扱業者に関する情報をインターネットを利用して迅速に得ることができるように、木材流通の各段階の乾燥材供給者等に関するデータベース及び検索システムを整備する。

 (2)流通効率化システム開発・普及事業

 木材流通の効率化等を推進するため、物流の合理化等を推進する情報ネットワークシステムを開発し、その普及を行なう。

 (3)情報管理調査事業

 木材に関するクレームに的確に対応できる品質管理体制の確立のため、木材製品の産地表示に関する実態調査、木材関連業者や消費者への木材製品の産地、品質、性能等の表示に関する意識調査、及び木材の産地、品質、性能等の情報を木材の流通と併せて流す実証を行う。

 (4)情報管理整備事業

 ITを活用し、原木から消費者に至るまでの間の個々の木材製品情報を的確に管理することにより、木材に関するクレームに迅速かつ的確に対応できる体制を構築するため、木材製品に付す電子情報やその読み取り装置及び情報処理システムの開発を行なう。

 (5)住宅資材情報提供支援事業

 新たな地域材需要を喚起するための地域における資材開発等の取組を支援するため、各地域の先進的な取組事例の情報を収集し、インターネット等を活用して提供するとともに、情報提供のために必要な資材の性能を把握する。

 (6)森林施業促進支援事業

 伐採方法、搬出距離、木材市況、造林方法等を入力することにより、予想される収入を積算する携帯端末用ソフトウエアの開発、研修等を行ない、森林所有者に対し、積極的な施業を実施するよう働きかける活動を支援し、木材の安定供給と森林の整備に資する。

 

3 事業実施主体  (財)日本木材総合情報センター

 

4 補助率      定額

 

5 事業実施期間

 (1)、(2)、(5)、(6)    平成14年度〜平成18年度

 (3)、(4)           平成14年度〜平成16年度

(担当:林野庁木材課、計画課)