新たな林政の基本理念である森林の多面的機能の持続的発揮を実現していくためには、社会全体で森林の整備・保全を支えていくとの国民意識を醸成していくことが重要であり、このためには、特に次世代を担う青少年の森林整備活動への参加促進が重要となっている。
また、近年青少年に自然体験や奉仕体験の機会を与えることの重要性が広く認識され、今回の学校教育法等の改正において、青少年の奉仕体験、自然体験活動の充実が求められており、このための機会の一層の拡大と体制整備が急務となっている。
このような中、青少年の森林体験活動を行う上で絶好の場である学校林については、[1]その設置割合が全学校数の約1割にとどまっていることに加え、既存の学校林についても、[2]所在地が学校から離れているために活用する時間がとれない、[3]教師に森林・林業・木材の知見が乏しく指導が困難、[4]整備が遅れ学校林としての活用が困難、[5]既に成林して造林・育林等の活動がしにくいといった現状にある。
このため、学校林の確保に当たり必要な支援や、学校林における青少年の活動を活発化させるためのマニュアル作成や交流活動を行うとともに、学校林を体験活動の場として適した状態にするための森林保全管理活動や歩道等の環境整備の推進により、青少年の森林体験活動の場と機会を確保・内容の充実を図るものである。