地球温暖化の防止、廃棄物等の抑制、資源の循環利用に対する声が高まっている中、エネルギー利用に対しても、化石燃料に代わる環境に与える負荷が少ない木材等のバイオマスを有効に利用していくことが求められている。
しかし、化石燃料から得られるエネルギーが需要の大部分を占めているのが現状であり、製材工場等から発生する端材約100万m3や、建設発生木材約750万m3が利用されていない現状にある。
また、森林整備の実施に伴って発生する林地残材(約1,000万m3)については、石油等に比べ収集・運搬コストが高いこと等により、そのほとんどが未利用のまま森林内に放置されている状況にあり、これらの未利用資源を積極的にエネルギーとして利用することが重要である。
このため、これら木質バイオマスのエネルギー利用を促進するために必要なバイオマス発電施設、熱供給施設、ペレット製造施設等の整備や、林地残材等の効率的な収集・運搬に必要な機材等の整備を実施することにより、地域における新たな産業育成と雇用の創出を図るとともに、二酸化炭素の排出削減による地球温暖化の防止や廃棄物等の発生抑制を通じて、循環型社会の形成に寄与する。