アジア森林パートナーシップは、アジア地域における持続可能な森林経営を推進することを目的として、昨年9月に開催された「持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD)」において正式に発足したものである。本パートナーシップの下では、我が国を含むアジア諸国等の各国政府、国際機関に加えて、各国の木材関連業界、消費者団体、NGOが協力して、違法伐採対策、森林火災予防、荒廃地の復旧造林などの活動に積極的に取り組むこととしている。
主要パートナーである我が国が、アジア森林パートナーシップを推進していくためには、政府レベルでの国際的取組を積極的に推進すると同時に、民間レベルにおいても、我が国がアジア地域から大量の木材を輸入している現実を踏まえて、持続可能な森林経営の重要性に対する木材関連業界、消費者サイドでの認識を高めるとともに、民間において可能な取組について検討を行うことが必要となっている。
そのため、我が国における広範な利害関係者から成る協議会を設置し、海外における利害関係者との意見・情報交換や、これらの成果をふまえたPR活動・国際シンポジウムの実施を通じ、アジア地域における持続可能な森林経営の推進を図る。
(1)協議会の設置
木材加工関係団体や木材輸入関係団体、消費者団体、環境NGO等の広範な利害関係者が、アジア地域における持続可能な森林経営を推進するために、民間レベルで執ることが可能な取組を検討するための協議会を設置する。
(2)海外との意見交換
アジア森林パートナーシップの推進に向けた、海外における民間レベルでの取組の現状等を把握するとともに、海外の関係者との意見・情報交換を行う。
(3)協議会活動のPR
協議会の活動を広く国民一般及び海外の関係者に紹介するため、インターネットへの掲載、パンフレットの作成等によるPR活動を行う。
(4)シンポジウムの開催
上記(1)から(3)により得られた情報や成果をふまえ、アジア森林パートナーシップの推進に関する国際シンポジウムを開催すると共に、その成果を広く普及する。