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本会の業務運営につきましては、日頃から格別のご協力を賜りお礼申し上げます。
さて、厚生労働事務次官から、去る平成22年4月20日付け文書(厚生労働省発基第0420第3号)をもって、本会に対し、平成22年度全国安全週間(7月1日〜7日)の実施に伴う協力依頼がありました。
全国安全週間は、昭和3年に初めて実施されて以来、「人命尊重」という崇高な基本理念の下、「産業界における自主的な労働災害防止活動を推進するとともに、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ること」を目的に、一度も中断することなく続けられ、本年で83回を迎えることとなり、その実施要綱は、別添チラシのとおりとなっております。本年度の安全週間は、
『みんなで進めようリスクアセスメント めざそう職場の安全・安心』
をスローガンに、各事業場において
等の活動を重点に、それぞれの現場で経営トップはもとより、関係者一人一人が認識を新たにし、安全意識を高め、それぞれの事業場において総点検を行い、事業場の実態に即した継続的な安全が確保されるよう、諸般の活動を推進することとしています。
木材・木製品製造業の労働災害の現状は、減少傾向となっていましたが、平成21年の死亡者数の速報値では9名と前年の16名から減少しているものの平成19年の8名と比較すると事業量の減少を加味すると依然として高水準です。労働災害保険の料率についても平成21年4月より千分の15と3ポイント引き下げとなったものの製造業で最も低い業種の千分の3に対し、5倍の料率となっており、危険な業種の実態にあります。
死亡災害が1件発生すると、労災保険の会計から約6千万円が支出され、保険収支に大きく影響します。
木材木製品製造業の労災保険料率は、既報のとおり、林材業ゼロ災推進中央協議会 木材・木製品部会の活動が評価され、
昭和56〜平成6年度 | 千分の26 | |
平成7〜9年度 | 千分の24 | 〔2ポイント引下げ(年間10.3億円の負担軽減)〕 |
平成10〜12年度 | 千分の23 | 〔1ポイント引下げ(年間5.1億円の負担軽減)〕 |
平成13〜14年度 | 千分の23 | 〔据え置き〕 |
平成15〜17年度 | 千分の21 | 〔2ポイント引下げ(年間10.3億円の負担軽減)〕 |
平成18〜20年度 | 千分の18 | 〔3ポイント引下げ(年間15.8億円の負担軽減)〕 |
平成21〜23年度 | 千分の15 | 〔3ポイント引下げ(年間15.7億円の負担軽減)〕 |
となっています。
しかし、逆にいえば、保険収入がその分減少するので、平成20年度の収支率は169.0%と前年度より0.1ポイントの悪化しました。21年度については、保険料率引き下げの影響を受けることから高水準で推移することが予想されております。
ゼロ災を実現させれば当然、保険料率が大幅に引き下げられ、個別事業所の負担が軽減されることになるので、魅力のある産業となるためにも木材・木製品製造業の労働災害防止の観点から、木材・木製品製造業界が一致団結してゼロ災運動・収支改善対策の推進等、抜本的な改善を図る必要があります。
特に、ここ数年、事業量も低迷していることから、保険料収入が大きく減少することが予想され、収支率の悪化が懸念されることから、「林材業ゼロ災運動」、「林材業リスクアセスメント活動」についても組織をあげて推進していく必要があります。
つきましては、全国安全週間を契機に、それぞれの職場において、労働災害防止の重要性について認識を更に深め、安全活動の着実な実施を図り、労働災害の飛躍的な減少に向けて、貴会傘下の組合員に対し、適切な連絡・ご指導方をよろしくお願い申し上げます。
林材業ゼロ災推進中央協議会では、全国安全週間(7月1日〜7日)が実施される7月の1か月間を「林材業労働災害防止強化月間」として定めております。
したがいまして、この全国安全週間を周知徹底するとともに、安全週間終了後も引き続き7月31日まで、さらに充実、発展させた災防活動を展開し、業界が一丸となって労働災害の絶滅と労災保険収支率の改善に向けた取組みを精力的に展開していただくように、貴会傘下の組合員はもとより、関係団体とも連携をとって、周知徹底されますよう重ねてお願い申し上げます。