一般社団法人JBN

平成27年度 地域材利用の木材関係者等への支援対策事業

一般社団法人JBN

実施概要

○「愛媛県住宅フェア」マイホームフェスタ2016
開催日:平成年10月22日(土)・23日(日)来場者数:約8,000人 会場:アイテム愛媛
愛媛県最大級の住宅総合イベントで、多くの来場者が見込まれた。今回は愛媛県で消費者向けに愛媛県産材のPRや県産材を利用したリフォーム、また木工教室を開催して子供たちに木材に触れ合う機会を提供し、消費者の方々に県産材をPRし普及促進を目的とした。
木工教室 木材リフォームパネル等
       
○熊本地震における応急仮設木造住宅視察研修 開催日:6月12日・19日
熊本地震で応急仮設木造住宅の建設を行う一般社団法人全国木造建設事業協会の現場を視察。全てオール県産材で建設している。
 
応急仮設現場

○「住宅現場完成見学会」木材PR
開催日:平成28年8月6日(土)・7日(日)両日あわせて43名見学 会場:東京都江戸川区
木造住宅の完成現場見学会を開催し、同時に国産材等の木材のPRをすることで、熊本地震で木造住宅が弱いというイメージを払しょくさせ、木材推進を図った。
現場見学

○木材住宅フェア
開催日:平成28年9月10日(土) 参加者数:80名 開催地:東京都江東区文化センター 
木材とふれる機会が減って消費者、特に子供たちを対象に、木材の触り心地や木材の香りを直に感じてもらい、木材の良さを理解してもらうため、住宅フェアを開催。今回の木工作は踏み台とプランター置きを作成。
木工教室  木材PR木材製品

○木材PR木材製品(ウッドファイバー)発表会in建展
開催日:2016年6月8~10日(水~金) 開催地:インテックス大阪  参加者 19,369人
杉材は関西においても例外なく親しまれた樹種ということもあり、断熱性能はもちろんであるが防蟻性 、防火性、蓄熱性などを持つ杉ウッドファイバーの魅力をPRすることができた。県産材のPRコーナーにも多くの方が見にこられて、国産材に対する興味のある方々が多いことがわかり、利用促進につながった。(写真右上)

○山長商店の山林&工場視察研修
開催日:10月4日森林見学 ・5日工場見学 参加者:18名
山長商店は、プレカット工場で構造材として最高級の品質を持つ紀州の木を活かし、細部にまで気を配り、工務店と匠の心を共有して、加工している。国産材の魅力をPRすることと山長商店の等の山側の方々の木に対する思いを学ぶ機会を目的とした
出荷場視察 山林視察
        
○木々木材住宅フェアin山梨 8月21日
開催場所:西桂町まちづくり交流センター「きずな未来館」 来場者:913名
山梨県内の森林組合や製材事業者、木材流通事業者による木材に関するパネルや冊子
木挽き体験等を通じた地域材のPR、工務店や設計事務所による県産材を使用した住宅の施工事例等を通じた地域材利用促進のPRを行った。また、大工技能者を指導者に迎え、木工教室を通じて子供たちへ木材の香りや肌触り等を体感させる等のイベントを開催した

○小国森林視察研修  開催日:9月9日 参加者:42名
バスツアーを開催し、木材の地熱乾燥施設見学、小国杉伐採見学、製材所見学を行った。
参加された工務店の皆様が小国杉の質の高い調湿効果など実際に小国杉を使用したモデルルームにて体感することができ、お施主様向けのツアーの計画も立てたいとの声も多く、地域材PR活動としては十分な成果を得た。
乾燥施設 小国杉伐採

○木材住宅フェア―in長崎 開催日:10月22日・23日
会  場:㈱福栄プレカット工場  来場実績:1,112名
展示内容:長崎県産材PRコーナー、親子で体感する「ちびっこ工作コーナー」
     木造住宅生産者のPRコーナー
県産材PRコーナーでは長崎県産材をPRして、新築だけではなくリフォームでも木材を活用する事例等をPRして、県産材の促進を図った。
受付  木工教室

○木材活用リフォーム事例発表会in滋賀 7月23日・24日
■実施場所:ラフォーレ琵琶湖 ■参加者:401組 住まい手(一般消費者)
国産材を利用したリフォームを勧めることで、木材の利用促進につながった。
(写真左下)
 
会場  原木視察

○野地木材工業&熊野原木市場視察研修 10月21日・22日
野地木材工業工場、熊野原木市場など視察、 参加者18名
高品質な加工や幅広い対応力を間近でみることで、国産材の品質管理や高度な技術を体感
(写真右上)

○「里山住宅博」現地見学会&セミナーin兵庫
 ①7月27日、参加者:118名  ②9月23日、参加者:223名
「里山住宅博」の視察&里山住宅に関する仕様セミナーを開催。モデルハウスとして長く木の家と里山と住み続けることをコンセプトにしており、百年先まで変化しながら暮らしてゆける住宅として、木の住まいの新たな形を理解することで木材利用促進につながった。
 
 

事業実施により得られた効果

 今回の事業では、工務店等の木材を購入し活用する側向けと消費者向けと対象を2つに分けて活動した。JBNは、全国木造建設事業協会(略称:全木協)の事務局を担当しており、今回の熊本地震ではJBN会員工務店が熊本県支部として、熊本県内において563戸の応急仮設木造住宅の建設を行った。オール県産材を使用し、全国の工務店からも注目された。そのため、熊本県産材のブランド杉である小国杉の森林・製材工場等の視察研修を開催した。この視察研修では、熊本県内はもとより全国の工務店関係者が視察に訪れた。実際に小国杉を使用している工務店会員から小国杉の活用事例を聞くことで、小国杉の魅力をPRすることができ、実際興味を示す工務店が多数あった。
 山長商店や野地木材の視察研修では、原木~プレカット加工までの流れを一貫して見ることで国産材の品質管理や高度な技術を短観し、参加者の興味をひくことができた。
 里山住宅博では、長く住み続ける木の家と住宅街の裏側にある里山が融合することで町を形成していたが、今までに無い取り組みで多くの工務店が視察に訪れた。県産材などの住宅内での見せ方や木の家の特色をよくだしている住宅が多く、視察に訪れた工務店の木の部材などの使用方法の参考になった。
 消費者向けの住宅フェア―などでは、子供たちが木材に触れる機会が減っている中で、木工教室などを開催することで、木材のもつ性質やさわり心地などを体感でき、木材のPRをすることができた。自分が住んでいる地域の県産材の性質の良さなどを理解してもらうことも合わせて周知ができた。
 

今後の課題と次年度以降の計画

 消費者は木材に対する認識は、自分が住んでいる都道府県において有名なブランド材がある、または県産材を使った家作りを行うことで国や県から補助金がでるなどが無い限りは、木材に対する関心はまだかなり低いのが現状である。
 工務店の木材に対する認識は、徐々に国産材を利用する工務店が多くなってきたが、有名なブランドの木材は値段が高いので敬遠する傾向も引き続き出ており、品質=値段=価値ということを認識するまでにはいたっていない。
 次年度以降の計画として、引き続き消費者向けの住宅フェアを開催し、国産材や県産材に関する理解や認知度のPR、また新築住宅だけではなくリフォームにおける木材の利用方法や子供たちにむけての木工教室を引き続き開催し、木材の良さのPRを図る。また森林研修会や木材セミナーを頻繁に開催することでより国産材等の利用促進を図る。