平成28年度 地域材利用の木材関係者等への支援対策事業
日本複合・防音床材工業会 (床暖房フローリング開発協議会)
実施概要
1)実施団体の説明
複合フローリングの生産、販売を行っている正会員19社、複合フローリングの副資材の生産、販売を行っている賛助会員46社で構成する団体。平成28年の複合フローリング生産量6800万㎡、うち国産材フロアの占める割合は17%、防音直床フロア700万㎡
2)事業の目的
日本複合・防音床材工業会は、これまで林野庁の国産材率50%を達成する政策目標に賛同して平成22年度から国産材基材複合フローリングモニタリング事業を実施するなどフロア台板の国産材化に向けて取り組んできたが、技術的には床暖房対応基材仕様の技術が未確立など多くの検討課題がある。
このため、複合フローリングの年間生産量の8割を占める床暖房対応複合フローリングへの国産材利用を進めるため、第一ステージとして国産材台板を使用した製品生産のベースとなる「複合フローリングの床暖房への適合性試験規格(工業会案)」を策定すること及び複合フローリング普及用パンフレットの作成を目的とした。
3)事業結果
①複合フローリングの床暖房への適合性試験規格(工業会案)の策定
- ・ 床暖房フローリング開発協議会の開催(3回)
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- 第1回開発協議会
平成29年2月2日
林友ビル会議室 - 第2回開発協議会
平成29年8月31日
小石川運動場会議室 - 第3回開発協議会
平成29年9月29日
林友ビル会議室
- 第1回開発協議会
- ・ 熱耐久妥当性確認試験
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- 床下構成
- 温水パネル施工状態
- 接着剤塗布状態
- 施工状態室
- ・ 複合フローリングの床暖房への適合性試験規格(工業会案)の概要
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1.試験名称 複合フローリングの床暖房への適合性試験 2.策定年月日 平成29年9月29日 3.試験体 ①放熱体 小根太付き温水マット ②寸法 4,000mm×2,000mm ③下地構成
試験体の下地材を含む構成は、大引に合板捨て張りまたは根太に合板捨て張りとし、断熱材を設置 ④仕上げ材 JAS複合フローリング ⑤仕上げ材施工方法 メーカー指定の施工方法 4.試験方法 試験方法: 5.試験条件 ①初期状態 施工、養生後の初期測定において、隙間量、段違いの各項目で測定値が絶対値で0.5mm以上となった個所は測定点から除外 ②通湯温度 熱源器設定温度を80℃±5℃とする 6.試験時間 <仕上げ材もしくは下地構成のみが新規である場合>
連続試験またはサイクル試験で試験を行う①連続試験 連続通湯で1,100時間 ②サイクル試験 8時間通湯→4時間停止を1サイクルとし、100サイクル行う、その後300時間連続通湯 7.測定項目 ①温度、湿度 床表面温度3か所以上、湿度1か所以上を熱電対により測定 ②含水率 5か所以上を山崎式含水率計により測定 ③外観 試験体全面 ④床鳴り 試験体全面 ⑤隙間量 シックネスゲージ法により7点以上 ⑥段差 シックネスゲージ法により5点以上 ⑦反り シックネスゲージ法により5か所以上 8.測定頻度 ①連続試験 初期、100h、300h、600h、1100h ②サイクル試験 初期、20サイクル、50サイクル、
100サイクル、300サイクル9.判定基準 外観、床鳴り、隙間量、段差、反りの項目について全測定点の平均値
±1σが判定基準を満たしていること
②複合フローリング普及用パンフレットの作成
普及用パンフレット「床暖房複合フローリングの魅力」の詳細版と概要版をそれぞれ5,000部作成
- 「床暖房複合フローリングの魅力」(詳細版)
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- 概 要
- ◎快適で体に優しい国産材
○心地よい香り
○木の香りでPC作業時もリラックス
◎複合フローリングのご紹介
○複合フローリングの構成
○フローリングの主な樹種
◎床暖房対応複合フローリング
○床暖房構造
○国産材台板使用の床暖房複合フローリング開発の必要性
【参考資料】
◎複合フローリングの販売量
- 床暖房複合フローリングの魅力」(概要版)
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- 概 要
- ◎快適で体に優しい国産材
○心地よい香り
○木の香りでPC作業時もリラックス
◎複合フローリングのご紹介
○複合フローリングの構成
○フローリングの主な樹種
◎床暖房対応複合フローリング
○床暖房構造
○国産材台板使用の床暖房複合フローリング開発の必要性
【参考資料】
◎複合フローリングの販売量
事業実施により得られた効果
第1ステージの効果は、複合フローリングの床暖房への適合性試験規格(工業会案)の策定と普及用パンフレット作成
今後の課題と次年度以降の計画
今後の課題は、国産材台板使用の複合フローリングを用いた適合性試験規格(工業会案)の検証試験の実施と国産材活用のための技術課題の整理及び技術課題を解決する技術開発の推進