平成28年度 地域材利用の木材関係者等への支援対策事業
岐阜県木材協同組合連合会
実施概要
①平行弦トラス(化粧タイプ)普及宣伝活動
- 〇平行弦トラス(化粧タイプ)の工法の概要
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H25年度に開発し大きな成果を上げた被覆タイプの改良版。被覆タイプを採用した設計者等から化粧タイプ開発の要望を受け、H27年度に開発を行った。金物が露出しないため準耐火建築物においても顕しで利用することが可能(燃え代設計に対応可能)な仕様である。この改良版の普及宣伝活動のため、以下の内容で事業を実施した。
- パンフレット、マニュアル作成及びPR活動
- 実大展示模型の作製・設置
②準耐火仕様外壁板「火バリ」の普及による県産材需要拡大
- 〇加工供給体制の整備の概要
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岐阜県木連が平成28年度補正に開発し、準耐火構造45分の大臣認定を取得した、準耐火仕様外壁板「火バリ」の需要拡大に向けての宣伝営業活動体制 、また受注にむけての加工供給体制を整備するため、以下の内容で事業を実施した。
- 準耐火仕様外壁板「火バリ」の加工供給体制の構築
- 準耐火仕様外壁板「火バリ」の宣伝活動
③H28年度開発の製材引きボルト式ラーメン工法普及宣伝活動等
- 〇製材引きボルト式ラーメン工法の概要
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都市部の狭小間口住宅や、ビルトイン車庫への利用を想定した、製材ラーメン工法。高強度集成材(外国産材利用)を用いた既存の木造ラーメン工法と同等程度の 性能を有し、製材特有の美観を生かした新しい工法である。この新工法の普及宣伝活動等のため以下の内容で事業を実施した。
- 設計施工マニュアルの作成
- 公開試験
④説明会の開催
- 〇説明会の実施日時等
- 実施日:平成29年9月29日(金)13:15~15:00
場 所:岐阜都ホテル2階 さざなみ - 〇説明会の実施の概要
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平行弦トラス(化粧タイプ)、準耐火仕様外壁板「火バリ」の普及宣伝活動のために、主にJAS製材工場、県内プレカット工場の関係者に対して説明会を実施した。 会場後方には、模型展示、パンフレット等を設置し、説明を行なった。
- 〇説明会 実施写真
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- 会場後方 模型や見本、
パンフレット - 平行弦トラスの模型展示、
第2版化粧タイプ
(タイプ2・タイプ3)の
パンフレット配布 - 準耐火仕様外壁板
「火バリ」の模型展示、
パンフレット配布
- 会場後方 模型や見本、
事業実施により得られた効果
①平行弦トラス(化粧タイプ)普及宣伝活動
- ・パンフレット、マニュアル作成及びPR活動
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主に設計者、施工者向けのパンフレット(3000部)を作成し配布した。また、工法の特徴や使用方法、注意点等について説明を行い、普及宣伝を図った。
改良版パンフレット
- ・実大展示模型の作製・設置
- 実大模型を作製し、展示(常設)を行った。見学に訪れた設計者、木材関係者等に実大でのスケール感や接合部の納まり等を実感してもらうことができた。
②準耐火仕様外壁板「火バリ」の普及による県産材需要拡大
- ・準耐火仕様外壁板「火バリ」の加工供給体制の構築
- 多様な業種の各分野が専門とする業務についての意見、知識を会議において集約、共有され、加工供給体制のネットワークづくりに有効に活用した。
また組合員に対し、サンプルや施工要領書・問題点などについて知識を深め、今後の普及宣伝活動にも生かす。実際に受注した場合は、組合間で迅速に対応できるような生産体制と情報交換システムの基盤を整備した。
- ・準耐火仕様外壁板「火バリ」の宣伝活動
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準耐火仕様外壁板「火バリ」は、全国でも始めての大臣認定を取得した準耐火仕様の外壁板であることから、建築業界にとっては画期的な製品ということで各誌が取り上げた。その後、建築士や工務店などから問い合わせが続いている。またスギ・ヒノキの板を3種類の仕口に加工したサンプルを作製し、パンフレットや施工要領書と共に配布している。
準耐火仕様外壁板「火バリ」の配布用サンプル板
③H28年度開発の製材引きボルト式ラーメン工法普及宣伝活動等
- ・設計施工マニュアルの作成
- 一般の設計者、施工者が適切に本工法を利用できるよう、設計及び施工のルールをまとめたマニュアルを作成した。また、設計者、木材関係者等への普及宣伝を行った。
- ・公開試験
- 県内の設計者、施工者、木材関係者等を集め、公開試験を行った。工法の性能や特徴を実感してもらうことができた。
④説明会の開催
平成29年9月29日(金) 岐阜都ホテルにおいて実施した。
木造平行弦トラスについては、新開発の化粧タイプ(タイプ2・タイプ3)の初の説明会を開催することができた。実大展示模型の写真を用いての説明を行なうことができた。また、化粧タイプ(タイプ2・タイプ3)が加わった第2版パンフレットも配布することができた。
準耐火仕様外壁板「火バリ」については、まだ受注には至っていないが、岐阜県だけでなく県外からの問い合わせもあり、宣伝活動効果についての状況を説明した。
3. 今後の課題と次年度以降の計画
①平行弦トラス(化粧タイプ)普及宣伝活動
平行弦トラス(化粧タイプ)の受注にむけて、今年度事業で作成したパンフレット、マニュアルを活用したさらなるPR活動を進める。また、インターネットや建築雑誌広告等における宣伝普及活動も行ないたい。
実大展示模型については、たわみ試験(クリープたわみ)を計測しており、1年間の予定で計測をつづける予定である。
②準耐火仕様外壁板「火バリ」普及宣伝、販売促進活動
さらなる普及宣伝活動を行なうとともに、県外からの問い合わせも多い状況であり、「火バリ」を軸に岐阜県産材のPR活動も他県にむけて行なっていきたい。
③H28年度開発の製材引きボルト式ラーメン工法
さらに研究開発を進め、指定性能評価機関の技術評定を取得する。その後、製材引きボルト式ラーメン工法を商品化し、受注に向けたPR活動のためのパンフレット作成、展示会等に展示する展示見本等宣伝活動材料の整備、及び受注後の体制作りを行なう。