平成28年度 地域材利用の木材関係者等への支援対策事業
宮崎県地域材利用促進協議会
実施概要
実施団体の説明
宮崎県木連(会員12・賛助会員16)が事業主体となり、川上から川下の所属員(45団体)で構成する団体
事業目的
県産製材の生産・供給体制が着実に充実する中で、将来的な人口減少に伴う住宅需要の先細りへの懸念があり、販売先を戦略的に開発・発展させていくことが急務となっている。
このため、住宅分野はもとより、非住宅分野や大都市圏をターゲットとした取組を進めるとともに、県産材PRにおいて県産材を供給する業界の取組みを支援すると共に、出荷拡大推進により県産材のモデル的な取組を支援する。
事業内容、事業結果
①展示会開催
- 日時 平成29年2月3日(金)~5日(日)
- 開催場所 東京ビックサイト ・来場者数 約66,400人
- 内容
東京ビックサイトにおいて「木と住まいの大博覧会」が開催、来場者約66,400人。都道府県ブースでは、木材に関するものと耐震化に関するものを展示、宮崎県は木材・森林・林業に関する資料等を展示した。 来場者の様子は、常にどのブースにも人がいる状態であり、木材や森林・林業に興味のある方は、全てのブースの資料を揃えていた。 会場では、地震体験車、シンポジウムなどが開催。会場入口には、木材をふんだんに使ったオブジェが目を引いた。 宮崎県は、首都圏への出荷量は約5%と少ないが、今後、情報交換を行い、必要な部材をどれだけ供給できるかを検討する必要がある。 官民一体となった営業活動(企業訪問)を実施して行きたい。
- 日時 平成29年3月9日(木)
- 開催場所 福岡市木材協同組合
- 出席者数 宮崎出荷者22名、買方約70名
- 内容
福岡市木創立99周年特別市に併せて、みやざきスギフェスタを開催。
70%が県外に出荷している当県では、特に北九州は重要拠点になることから、福岡市木に、新たに、宮崎材特別展示コーナーを設置し、県内の出荷者11業者が、柱、小割を中心に各5m3を展示、買方の皆様にPRし、特別価格で提供した。
- 日時 平成29年6月8日(木)~9日(金)
- 開催場所 インテックス大阪
- 来場者数 約20,000人
- 内容
みやざきブランド木材の都市部での販売拡大を狙い、第4回建築材料・住宅設備総合展KENTEN2017(建展)に出展し、宮崎スギ、宮崎ヒノキを広く認知してもらうためPRを行った。
また、宮崎県内の木材メーカー11社からの材料提供により展示ブースにモデル棟を建て、宮崎県産材の構造材、羽柄材及・化粧材・カタログなどを展示し需要拡大に努めた。
- 日時 平成29年6月9日(金)~10日(土)
- 開催場所 福岡国際センター
- 来場者数 7,345人
- 内容
福岡国際センターにおいて、「ヤマエ久野・ハウズフェスタ2017」を開催。
宮崎県ブースでは、エンドユーザーへの木造住宅の説明、木材の特長など国産材のPRを行った。
ブース内では、構造材のカットサンプル、木工芸品などを展示し、県内メーカーのパンフレットを配布。また、アンケート調査を実施し、協力いただいた皆さんに、「宮崎スギたまご」をプレゼントした。
- 日時 平成29年6月24日(土)~25日(日)
- 開催場所 ポートメッセなごや
- 来場者数 15,000人
- 内容
第2展示場では、木材中心で、第3展示場では、建材、住宅設備機器を展示。
森のカーデニング、木のソムリエコーナーでは、ナイスオリジナル商品を展示、木育コーナーでは、宮崎のブーフーウーさんが参加し、終日子供達で賑わっていた。住まいと木の特別セミナーなども開催され木の魅力等について講演があった。
特に、地元である愛知県木連では、5箇所のブースあり、各メーカーと協賛してPRに努めていた。
宮崎ブースでは県内から、スギ板のカットサンプル、各社のパンフレット、又今回は宮崎県が作成した「木本(きほん)」も200冊ほど配布した。これはスギに対する収穫、育てる、植える、つかう、つくるをコンセプトに作成したもので今までのカタログと違ったストーリー性のあるものに仕上がっている。
ブース内では木製の「トントンゲーム」でも遊んでいただき人気を集めていた。
また、木造住宅に対するアンケートを実施、協力していただいた方には、「スギのたまご」をプレセントと大変喜ばれた。 - アンケート調査結果:
- 木造住宅についてのイメージについては、約7割は木造で住宅で建てたい。
- 家を建てるとき、スギの使用については、約6割が積極的に使いたい。
- 展示会のスギの感想については、品質が良い・見た目が良いが約8割だった。
- カタログの製作:
- 今後のイベント、展示会等及び県外から視察者を対象に配布する「みやざき製品カタログ」200冊作成
- 宮崎県ブース(名古屋)
- アンケート調査
②木育
- 日時 平成29年7月2日(日)
- 開催場所 みやざきアートセンター
- 来場者数 70人
- 内容
ワークショップの実施。
木と遊ぶコーナーでは様々な木製遊具を年齢別にコーナーを設け、自由に遊んでもらった。遊具の看視は木育サポーターが行った。
もくもくショップの設置では県内の木製品のおもちゃの紹介及び販売を行った。
事業の活動実績として、関係団体と連携しながら、子供たちに木材と触れる機会を提供する木育イベントを実施し、木によるものづくりを通して、道具の使い方やものづくりの楽しさを体感するとともに木育環境を創出する個人・団体等を増やすことにより、「木づかい」の大切さを広く県民に学んでもらい、木材の需要拡大に繋がることを目指し実施した。
- 日時 平成29年7月23日(日)
- 開催場所 (株)川上木材(宮崎市)
- 来場者数 40人
- 内容
平成 29年 7月 23日、弊社内の木育スペースにて、埼玉大学教育学部教授の浅田茂裕氏をお招きして、地元宮崎の参加者(親子9組、30名)と木育サポーター(6名)へ木育を題材とした講演とワークショップを行っていただいた。 講演では子供向け木育講演「木って、どんな材料?」木と人との関わりの話やお菓子(バームクーヘン)を使って年輪の話をするなど子供たちに限らず、同席した大人たちも興味深々で聴き入っていた。
また、大人向け木育講演では「木を使った暮らしと子供の育ち」(約60分間)現代の生活環境の中での木材の使われ方や、同環境下での木と他の材料との比較対照実験のデータをもとに、木のあるべき存在意義を考えさせられたり、子供たち成長過程への影響力を改めて理解できた講演であった。また、一般の方に至っては、「木は良い」とゆう概念を多くの人が持っているものの、実際に何がどう良いのか、どう利用していくべきなのかとなると難しいことなどを強く感じた。
ワークショップ(木工工作)では、浅田先生の指導のもと、親子でえんぴつ作りを行い、夢中になって3本作る子供もいました。その後、はし作りやミニイス作りを各自自由に作成し、喜んで持ち帰っていました。
- 日時 平成29年8月8日(火)~15日(火)
- 開催場所 宮崎山形屋 新館5階 大催場
- 来場者数 4,000人
- 内容
ワークショップの実施。
木と遊ぶコーナーでは、様々な木製遊具を年齢別にコーナーを設け、自由に遊んでもらった。遊具の看視は木育サポーターが行った。
もくもくショップの設置では、県内の木製品のおもちゃの紹介及び販売を行った。
事業の活動実績として、関係団体と連携しながら、子供たちに木材と触れる機会を提供する木育イベントを実施し、木によるものづくりを通して、道具の使い方やものづくりの楽しさを体感するとともに木育環境を創出する個人・団体等を増やすことにより、「木づかい」の大切さを広く県民に学んでもらい、木材の需要拡大に繋がることを目指し実施した。
- 木育会場
- ワークショップ
③セミナー&木造住宅バス見学会
- 日時 平成29年7月7日(金)
- 見学先 原木市場(都城市)、製材所(都城市)、木材利用技術センター(都城市)
- 木造住宅2棟(田野町・清武町) 出席者 20人
- 内容
宮崎駅を午前8時30分に出発し、最初の見学地、都城地区製材業協同組合を見学、はいずみになっている原木を見て回った。また、製材用の鋸目立て現場も見学することができた。
宮崎県を代表する製材所(年間13万m3原木消費量)を見学、原木から製品(柱、間柱等)になる行程を見学した。 宮崎県木材利用技術センター見学、全国でもトップクラスの実験センターが設置してあり、担当者より、スギの強度、品質等についてセミナーを受け、その後施設内を見学した。
田野町に建ててある、木造住宅、飯塚邸を見学、スギ材に漆色を施し、大変モダンな仕上になっており見学者からは、こんなスギの使い方もあることに、大変驚かれていた。
次ぎに、清武町に建ててある、松永邸を見学、美容室と併設して、間取りが実に工夫してあり、設計者の川添氏に見学者から色々と質問をしていた。
最後に、アンケート調査に協力いただき、スギ黒芯キーホルダーをプレゼントし、宮崎駅に16時に到着。 まとめとして、全ての行程に満足いただき、次回も是非計画して欲しいとの意見があり、木造住宅に興味があることが伝わってきた一日だった。
事務局からは、いくら私達が、国産材、地域材をPRしても、施主様である、みなさんが、工務店、設計者に、木(宮崎スギ)をふんだんに使って建てて下さいと、要望していただくことが一番です。とお願いして、セミナー&バス見学会を終了した。
- 木造住宅見学
- 見学会貸切バス
事業実施により得られた効果
展示会開催については、東京、名古屋、大阪、福岡、と首都圏中心に実施したことにより、広く県産材の需要拡大を図ることができた。
木育活動では、家族中心の参加者が多く、特に今回は、ワークショップに時間を掛けた結果、「宮崎で生まれた宮崎の木製品、宮崎の素材だからふれて心がなごむ」を伝えることができたと思います。
セミナー&バス見学会では、川上、川中、川下を行程に組んだことにより、県内の木材関係に携わる方と、参加者との間に「木」の良さが一致し、消費者の求めるものが何かを少しでも理解し学べたことは、非常に大きな成果となった。
今後の課題と次年度以降の計画
県産材の需要拡大を図るため、今後さらにA材大径材を活用した構造材の製品を流通に乗せて行くこと。また、今後住宅着工戸数が減少することが懸念されるので、県と連携し、非住宅分野における木造化、あるいは海外への製品輸出を計画したい。