平成27年度 木づかい協力業者による木材利用の促進事業
彩の木の家ネットワーク・グリーンエア工法推進グループ
実施概要
(1)事業の目的
グリーンエア工法について、工法の改善を図るとともに運用体制を整え、普及促進を図ることを目的とする。①丸み」材を活用した斜め張り仕様を開発する。
②「低炭素住宅」に対応する外皮性能を有する屋根斜め張り仕様を開発する。
③オープンな技術として他の設計者・工務店に開放する運用体制を整え、当該工法を利用する工務店の開拓を進める。
④一般消費者向けの情報発信→見学会→住まいの相談→成約に至る業務フローを整えるとともに、都内に住まいの相談拠点を新たに設置し、本格的な普及を図る。
(2)事業内容
①推進協議会の開催②グリーンエア工法の開発
1)「丸み材」を使用した工法の開発(自主事業)
2)「低炭素住宅」の外皮性能を有する工法の開発
③木材供給体制の構築(自主事業)
④マーケティング施策の立案
⑤普及促進活動(一部自主事業)
得られた効果
(1)事業実施によって得られる長期的な効果
丸み材の活用による製材の歩留まりの向上
戦後植林したスギ材原木では、4寸角の柱をとったあとの丸み材部分は多くがチップ材となっている。この丸み材を斜め張り工法の構造用部材として使用することができれば、製材の歩留りがあがり、価格競争力を高めることが可能になる。家づくりネットワークの研究開発力の強化
新たな工法の共同開発の経験を積み重ねることで、中小の工務店・設計事務所が協力して地域材を使用した家づくりを進めるためのネットワークの研究開発力を強化することができる。家づくりネットワークのマーケッティング力の強化
マーケッティングの専門家の指導によって実効力の高いマーケッティング施策を立案できるようになることから、ネットワークとしてのマーケッティング力を高めることが可能になる。
(2)平成27年度事業の目標と達成状況
工法登録工務店・設計事務所数 (目標/実績)15社/9社ホームページ検索件数( 目標/実績)8,000件/1,870件(*1)
住まいの相談・見学会参加件数 (目標/実績)10組/7組(*1)
グリーンエア工法の採用検討件数 (目標/実績)4件/3件
*1 平成28年1月25日~2月14日のキャンペーン期間中の結果
今後の課題と次年度以降の計画
(1)今後の課題
グリーンエア工法の普及上の課題は以下の点があげられる。①第一段階として、彩の木の家ネットワークの設計者・工務店メンバーへの普及を図り、運用の基盤を築くことが必要である。
②グリーンエア工法にふさわしい自然素材の付加価値を最大限に活かした製材・乾燥・設計プロセスの改善が必要である。
③グリーンエア工法の要素技術である断熱・防露設計の担い手育成が必要である。
(2)次年度以降の計画
地域で供給可能な木材の製材・乾燥方法の特徴を最大限活かし、自然素材の良さの付加価値を高めることができる構造材の供給体制を構築し、グリーンエア工法を県内の工務店を中心に普及を図る。・平成28年度:構造材の試験乾燥とデータ収集
・平成29年度:同上及び普及のための5ヶ年計画策定
・平成30年度~:5ヶ年計画に基づく普及活動
記録写真
- グリーンエア工法・ホームページ1
- グリーンエア工法・ホームページ2
- セミナーの様子
- 屋根斜め張り工法のせん断破戒試験の様子
- 見学会の様子1
- 見学会の様子2