平成26年度 木造住宅等地域材利用拡大事業
鳥取県木材協同組合連合会
実施概要
県産材の需要拡大に向けて、県民への普及活動や県産材のPR展示並びに住宅見学会の開催など積極的な活動に努めた。
「県産材を使いたい」―。子どもから若者、お年寄りまで幅広い世代の鳥取県民にこう思ってもらえるよう、地元材の魅力をPRし、県産材を利用した木造住宅の建設を促す普及啓発活動も実施した。
内容としては、県産材をより身近に感じてもらうため、木を植え育てる現場、加工する現場、木を使って住宅が出来上がる現場等の最新の動きや声をシリーズ化して地元紙(県内普及率約80%)に掲載したほか県産材についてのアンケートの実施や一般県民への配付用としてパンフレットも併せて作成した。
内容については以下のとおりである。
- ①「知る」林業県・鳥取での県産材活用の現状 6月30日掲載
- ②「育む」木材生産現場(最前線) 7月31日掲載
- ③「造る」木材加工現場(最前線) 8月31日掲載
- ④「使う」県産材利用住宅建設現場(最前線) 9月22日掲載
- ⑤「見る(考える)」一般県民に県産材を使った住宅の建設現場や住宅見学会等に足を運んで触れてもらい、現場での驚きや学んだことを掲載 10月19日掲載
- ・県産材の普及用パンフレット作成 10月23日作成(1,000部)
また、「人」と「木」のつながりが未来の鳥取をつくるをコンセプトに「鳥取のひとときプロジェクト」を実施した。
内容としては、県産材を県民が暮らしに取り入れることは、鳥取の環境保護・育成や経済活動の活性化につながっていることをイベントの掲示板等を活用し積極的な情報提供を図ったほか、県産材を使った内装材の新たな取り組みを展示し、新しい県産材の活用方法などの動きを見てもらったほか、木の「温かさ」や「やさしさ」を実際に感じてもらうため、杉の板で「表札づくり」のワークショップの「体感イベント」や、住宅見学会等の体験活動を実施し県産材の利用促進やマイホームへの思いを深めていただくキッカケづくりを行った。
さらに、最もマイホームへの要望が強い子育て世代をターゲットに情報誌「スクスクめいと」(県下全ての幼稚園、保育園に配付)で県産材を身近に感じてもらう取組等について情報発信するなど積極的な展開を図った。
また、各関係団体から推薦を受けた12名の専門家を「ケンサン」とし、各種イベント等で一般県民の方と直接応対してもらい顔の見える身近な専門家として信頼関係を築くなど、県産材利用の相談者として普及・啓発活動にも努めてもらった。
(参考)
- 住宅(完成・構造)見学会 9月1日~27日まで(全県)
- 西部地区「木の住まいフェア」にて内装材の展示及びワークショップ開催 9月19日(土)
(会場 米子産業体育館 来場者1,268名) - 東部地区「木の住まいフェア」にて内装材の展示及びワークショップ開催9月27日(日)
(会場 鳥取産業体育館 来場者1,148名)
得られた効果
県民への情報発信経路として新たに子育て世代への充実を図ることができある種の情報伝達方法の多様化への成果が見られたほか、直接県産材と触れあうことにより県産材のあたたかさや良さに気づかせるキッカケづくりが出来た。
また、関係団体間の連携促進が進み県産材PRへのサポート態勢が構築できた。
一般県民の方へ地域材としての県産材の必要性や特徴並びにその良さを知ってもらったほか、川上から川下までの関係者の声(思い)に触れてもらうことも出来た。
また、アンケートではもっと県産材の良さをアピールすべき、もっと気軽に触れる機会がほしいなど、今後の事業展開に向けた貴重な意見を頂くことが出来た。
さらに今回作成したパンフレットを活用し、引き続き普及啓発に努めることも出来る。
また、県産内装材展示やワークショップさらには木造住宅の構造見学会等で県産材に直接触れてもらい木の良さを実感してもらったことで、素直に県産材への愛着の声が聞かれたことは大きな効果であった。
また、関係団体が連携しながら直接消費者へ働きかけることが出来る身近な県産材の専門家「ケンサン」の登場は県産材需要拡大に向けて新たな支援態勢が整った。
今後の課題
本事業で構築した県産材活用への関心を一過性とするのではなく持続的に押し進める地道な取組が必要である。
今後は、県産材と気軽に触れあう機会を工夫するほか、県民への普及啓発を進めるため川上から川下の各団体が連携した県産材PRのサポート態勢の充実に努める必要がある。