平成26年度 木造住宅等地域材利用拡大事業
一般社団法人 香川県木材協会
1.県産木材の展示拠点となる展示施設の整備
実施概要
高松シンボルタワー内のかがわの森アンテナショップ内に、瀬戸内海をイメージした
屋根と壁を香川県産ヒノキ板を交互に編み込み、ヒノキ特有の香りと暖かさが心を和ませ、木のもつ良さが体感できるモデル住宅「さざなみハウス」を6月16日にオープンした。また、「さざなみハウス」を見ていただくために、かがわ県産ヒノキが家になるまでをテーマとして、ヒノキ林・製材工場(原木~住宅資材)・さざなみハウスのバスツアーによる親子見学会を催した。
得られた効果
高松駅の隣接するサンポート内では、毎週のように各種のイベントが開催されており、アンテナショップ内にも多くの人々が訪れて、さざなみハウスを眺めて、木に関心をもっていただいている様子が伺えた。また、バスツアーに参加した方々は、ヒノキ林~製材工場~さざなみハウスを見て、木材への関心が高まったように思われた。1~2年以内に家を建てる計画があるが、その時は木材に限るね。という声も聞いた。
今後の課題
マイホームを建てたい方々は、大手の住宅メーカーのモデルハウスを見て木への知識が豊富であるが、無垢の木材を使用したモデルハウスには関心が高いので、今後とも出来る限り木材を使用した建物を実際に見てもらうことが必要がある。また、バスツアー等で山(ヒノキ林)~建物までを直に体験できる機会を定期的に提供できることも必要である。
2.県産木材の展示会
実施概要
県内の製材業者・木材販売業者等を対象に太洋木材市場で香川県産材フェア―を開催した。また、県・市町の建築並びに林業担当者、建築士、工務店等の関係者を対象にかがわ木材加工センターで香川県産材フェア―を開催した。併せてホームセンター西村ジョイでエンドユーザーや大工さん等を対象に県産材フェア―を2回開催した。
得られた効果
住宅建設に係る専門の業者を対象に開催した県産材フェア―では、香川県産の木材でこれほど多くの製品が作られているとは知らなかったという意見が多く寄せられた。県産木材を認識していただいた点では大きな効果があった。また、行政・建築士等へも県産木材への関心が高まったように感じられる。エンドユーザーには、ポスターやホームセンターで木と触れて、催しが県産木材への関心につなげられたと思われる。
今後の課題
製品の量の確保と安定供給、更に製材コスト低減で他県産の材と競走できる価格でないと需要は伸びないので原木量の確保と高能率の機械導入等を考える必要がある。また、製品のストックヤードを早急に整備することが望まれる。
3.県産木材の普及・啓蒙
実施概要
10月10日~11日の2日間高松市林町サンメッセ香川において「香り豊かな香川のヒノキ」テーマに2015ウッディフェスティバルに「さざなみハウス」のミニ版「さざなみルーム」を展示した。また、抽選で香川県産ヒノキパネル(90×90×3m)4枚を両日5名にプレゼントした。
得られた効果
来場者に、県産ヒノキを見て・触れて・体感していただくため原木から住宅資材を展示したが、木の香りがすばらしい「さざなみルーム」には多くの主婦層に好評であった。ヒノキの香りに酔い木の良さを十分に体感していただいたためか「無垢の木はいいね。」という声が多数寄せられた。今後住宅を建てようと考えている方々は我々が想像する以上に「木」に関心がある事が伺えた。
今後の課題
今後住宅を建てたい階層を取り込むためには、建築士・工務店・木材業者等がどのような手法を用いて接するかを早急に検討する必要がある。また、各種のイベントに出展して、多くの方々に「木の良さ」を知っていただく機会を提供して木材ファンを作ることが重要である。