住宅 四国

事業テーマ

• ① 展示会の開催、地域材活用キャンペーン事業
• ② モデル的設計パターンの作成事業
• ③ 地域木材利用促進方法の見える化事業
• ④ 優良事例集の取りまとめ
• ⑤ 高知の「山・木・家」特別展示

事業内容の概要

① 展示会の開催、地域材活用キャンペーン事業

地域材の利用拡大を目的とする、川上～川下連携による優良事業所紹介や展示相談会の開催。 展示相談会で新たに取組む地域産桧材のＪＡＳ認定集成梁・柱や、地域産ＫＤ木材の利用促進モニターを募集。また、新築・リフォームにおける一部木材を提供する地域材活用キャンペーンの実施や現在と施工後3年後等アンケートの実施等、活用促進のための今後の課題掘り起しを実施し、木材需要拡大に取組む。

② モデル的設計パターンの作成事業

有識者を交えた委員会を設置し、90mmのCLTパネルを木造住宅の２階床剛床パネルとして活用す る手法と設計パターンについて検討した。

③ 地域木材利用促進方法の見える化事業

地域型住宅ブランド化事業参加事業所をベースに川上の原木から木材流通事業者全体の位置情報等 をデータベース化し、木材産地等の希望する地域をそれぞれ選択することにより、全国どの地域にお いても選択した木材の移動において排出するCO2を数量化し、遠方からの木材利用との差を見える 化するソフトを開発した。

④ 優良事例集の取りまとめ

地域型住宅ブランド化事業での、協議会参加事業所よる取組み事例を集め、今後の地域木材需要拡大に繋げるための啓発資料の取りまとめ・作成を行った。

⑤ 高知の「山・木・家」特別展示

地域材の利用拡大を図るため、健康、省エネ、安全をキーワードにした地球に優しく人に優しい地域木造住宅を中心にした木造住宅フェアーを高知市内で10月24日～25日の二日間開催した。またフェアー前後に高知県環境共生住宅モデルハウス内で一定期間、常設的に行った。高知県の森林、林業、木材産業、森林の機能、木材の特性、木造住宅と健康・省エネとの関係データ、こうち健康・省エネ住宅モデルプラン等に関する作成・展示や木の家の魅力を情報提供する図書コーナーを設置した。

事業効果

① 展示会の開催、地域材活用キャンペーン事業

3月20日～21日の二日間で概ね千人の啓発イベントとなった。域材利用モニターキャンペーン事業では、2日間の開催で各日30組ずつ、合計60組のモニターを選定した。60組中48組に試供木材を提供し、地域木材活用に関するアンケートを実施した（経年アンケートに関しては、3年後を予定）。また同会場において、川上～川下の優良事業所の取組パネルの展示ならびに木材利用に関する相談会を、住宅に限定せず併設して実施した。

② モデル的設計パターンの作成事業

平均住宅においてＣＬＴ床パネルを4.5～7㎥使用するための設計パターンを考案し、ＣＬＴ市場の 先行開拓と、より効果的な使用方法の確立が期待できると確信できた。

③ 地域木材利用促進方法の見える化事業

木造の強みである使用木材による炭素固定という概念を見える化することで、実際に使用する木材産地の選択が、運搬により発生するCO2量に大きく影響することが簡単に見える仕組みができたことで、より近い地域からの木材利用が子供たちや次世代への環境にいかに貢献できるかを知ることができる。

④ 優良事例集の取りまとめ

地域型住宅による地域木材の効果的利用方法や、各施工事業所の取組みを知ることにより、より拡充した利用促進への効果を期待するものである。

⑤ 高知の「山・木・家」特別展示

関連団体が主催する高知県木造住宅フェアーにおいて標記の特別展示を行い、2日　間で20,000人の集客あった。また高知県の環境共生住宅モデルハウスを会場として、高知の「山・木・家」をテーマとし一定期間（２週間）連続的に常設展示し、高知県木材普及推進協会が隔週実施している県内の木造住宅紹介のテレビ報道を通じて、常設展示の広報を行い、延べ約300人の来客があった。環境共生住宅モデルハウスは、健康・省エネのエコ技術を導入したモデル住宅2棟（子育て世代と高齢者世代）となっており、この特別展示を契機にして、その後の見学者の大幅な増加が期待できる。

今後の課題

展示会の開催、地域材活用キャンペーン事業については、４８組のモニターの方へアンケート（建築３年後）を実施する計画である。
モデル的設計パターンの作成事業については、CLTパネル試験体を作成し、面内せん断強度試験を行い、床倍率3.0以上を目指す。
地域木材利用促進方法の見える化事業については、より細かなデータベースを追記することで全国各地における見える化を進め、地域材利用促進につなげる。
優良事例集のとりまとめについては、広報や重点的取組地域へ配布することで、広く啓発する。
高知の「山・木・家」特別展示については、次年度も継続ずる予定である。