レポート

沖縄県 木造住宅・県産木製品フェア

2017年 1月28・29日の二日間、プラザハウスショッピングセンターにて「木造住宅・県産木製品フェア」が開催されました。木造住宅の紹介ブースや人気の県産木製品の展示に木工体験イベントなどが企画され、多くの来場者を集めました。

木造住宅の人気が高まる沖縄

県内の新築住宅の中で木造住宅の比率が年々増え、平成27年度には20%に達した沖縄。今年、木造住宅と県産木製品のさらなる普及のため、木造住宅を多面的に紹介するイベントが初開催されました。木造住宅関連会社のブースでは、大きな構造体の展示や建築関連の最新技術をパネルや映像にて幅広く紹介していました。県産材のリュウキュウマツを使った化粧板を制作している株式会社茶甚ブースでは、県産材の魅力を伝えていました。イベントを主催する実行委員は、「県内の工務店や工房の技術の高さを多くの人に知ってほしいですね。」と語っていました。


工務店と一般消費者をマッチング

住宅のリフォームや建築を検討している方には、誰に相談していいのかと悩む事があると思います。そこでイベント会場内には相談スペースを設置し、地元工務店ブースでは、一般消費者が気軽に住まいのことが相談できるとあって賑わいを見せていました。住宅メーカーの琉球住楽ブースでは、人体に無害な自然健康塗料・リスボンオイルをメインに展示し、その製品の情報を広く紹介。社寺建築を行う株式会社西建設のブースには寺の本堂の立体模型が展示され、来場者の目を集めました。多様なニーズに答えるため、工務店ブースも多彩な展示となっていました。



沖縄県内から海外へ。プレカット工場の試み

沖縄県では以前より建築用木材を九州から運んでいましたが、年々高まる木造住宅需要を受け、県内初のプレカット工場が一昨年開設。現在、月間20棟を受注しているそうです。こちらは工務店と施主をつなぐアドバイザー的な役割もこなし、床下にはシロアリに強いヒバやヒノキを勧めるなど資材についても相談にのってくれます。社内に職人さんを抱え、建築も行える株式会社沖縄トータル・プレカット・システムの工場長上野さん(写真左)は今後について、「沖縄から台湾・東南アジアへ日本の技術(メイドインジャパン)を輸出していきたい!」と抱負を語りました。



県産材を中心とした木製デザイン家具や小物

屋内イベントで20年以上の歴史がある「沖縄ウッディフェア」。今年は2階フロアで木製デザイン家具やインテリアが多数展示。漆器やアクセサリー、花器などの小物も並び、訪れた一般客の目を楽しませていました。県産材のリュウキュウマツを使った家具は人気が高く、長年使っても丈夫な所が好まれているそうです。毎年多くの来場者が集まるこのイベントについて、一点物の家具を制作する工房「島変木(とうへんぼく)」のオーナー(写真左)に伺うと、「いいものを作って、県産材の品質の高さを多くの人に伝えたいですね。」と笑顔で答えていました。



そのほかイベントのハイライト


アンケートに答えた方へ苗木の無料配布が3階本部前にて行われました。

木育コーナーでは、積み木コーナーやおもちゃで子ども達が遊んでいました。

竹馬づくりやマイ箸づくりなどの工作教室に多くの家族が参加していました。

少しでも多くの方に木と触れ合ってほしいとの願いから、ブース展示以外では一日を通して様々なイベントが各所で行われていました。3階では1日100本限定で苗木のプレゼントが行われたほか、木育ふれあいコーナーでは、積み木コーナーや木のたまごプールで子ども達が楽しそうに遊んでいました。また、手づくり時計製作体験や木の枝ボールペン作りなどの木工体験ブースには親子連れが多数参加し、盛況を博していました。




関連リンク

沖縄県木材協会

沖縄県木造住宅推進協議会

木と漆の会

沖縄県森林組合連合会

沖縄県保存処理木材協同組合