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第13回「新たな木材利用事例発表会」の概要


 第13回「新たな木材利用」事例発表会は、令和4年2月16日(水)13:30~15:40において、(一社)全国木材組合連合会の会議室からのWEB中継方式で開催しました。
 木材関係業界のほか、建築・設計、土木、家具・建具、行政・地方公共団体等、幅広い業種の方々を含め、300名近い視聴者のご参加をいただきました。
 開催にあたりまして、多大なご協力・ご支援をいただいた関係各位の皆様に厚くお礼申し上げます。


1 開催日等

日 時   令和4年2月16日(水) 13時30分 ~15時40分
場 所   中継:全国木材組合連合会(東京都千代田区永田町2-4-3 永田町ビル)
主 催   一般社団法人 全国木材組合連合会、木材利用推進中央協議会
後 援   林野庁、国土交通省、(公財)日本住宅・木材技術センター、
(一財)日本木材総合情報センター
定 員   300名(一般消費者、建築・設計・木材関係者等)

 

2 事例発表 

第1部 13時30分~14時30分
 「都市ビルの木造・木質化に向けた最新技術及び工法に関する取り組み状況
 について~(株)竹中工務店の挑戦~」
    (株)竹中工務店木造・木質建築推進本部 部長
    小林 道和(こばやし みちかず)氏

第2部 14時40分~15時40分
 「木材を使った街づくりのねらいとその評価」
 『「川上」「川中」「川下」連携の再構築を目指して
 -ウッドショックを繰り返さないために-』
    アトリエフルカワ一級建築士事務所代表
    古川 泰司(ふるかわ やすし)氏

 

<当日の発表の動画及び講演資料は、以下のとおりです>

 

当日行われたYoutube配信のアーカイブ動画は以下から視聴できます。
https://www.youtube.com/watch?v=VenI9kZoyIc

 

【講 師】 (株)竹中工務店木造・木質建築推進本部 部長
   小林 道和(こばやし みちかず)氏
【概 要】  中大規模建築の木造・木質化に積極的に取組んでいる建設会社、(株)竹中工務店の担当者として大活躍の小林部長から、木造・木質建築推進本部の「木のイノベーションで森とまちの未来をつくる」というミッションに基づき、①森林グランドサイクルの構築と林業の活性化により地域振興に貢献、②まちづくりの中で木造木質建築の普及に取り組み、社会課題の解決で竹中工務店の企業価値を向上、③建築分野での木材利用、イノベーションで循環型社会を実現、の3つの目標について具体的に説明されました。
 また、最近の建築事例として、①HULIC & New GINZA 8、②竹中工務店北海道地区FMセンター、③(仮)水戸市新市民会館の3つの施設での新技術・新素材・新工法に関する詳細な説明が行われました。
 さらに、喫緊の課題でもあり、多くの関心の的になっているCO2排出量削減に関する世界的な取り組みの方向性とこれを踏まえて企業に求められる対応が必要な現状が紹介されました。森林及び木材の有する炭素吸収・固定機能への期待は大きいのですが、その削減効果を具体的なデータで示していくことが今後の建築分野での木材利用に当たって必要条件となってきた社会的な背景、潮流の説明とともに、木造木質建築物に先駆的に取組んできた竹中工務店においても、木材利用に対する建築主のご理解にはなお一層の努力が必要との現状分析の説明がありました。森林・林業・木材関係者としても、より積極的な情報収集と適時適切な対応策の検討が不可欠であると改めて認識させられました。

 

   

 

 

【講 師】 アトリエフルカワ一級建築士事務所 古川 泰司(ふるかわやすし)氏
【概 要】  冒頭に、ウッドショックが起こった原因は、「建築が地域=地場の産業から離れてしまったから!!」と一言。10年経てば色が良い感じに変わるのは木材だけ。我が国は森林率は高いが国民一人当たりにすると極めて小さく大事にしなければならない。
 品質保証にはJASの普及が第1だが、①全国約4,800社の製材工場のうちJAS材認定工場は550社超、そのうち機械等級区分を行っているのは90社ほどしかない(全国どこでもJAS機械等級材が買えるわけではない)。②市場用語の混乱(「小節」などの用語の解釈が製材業者とJASの規定で異なるため、注文したのと違う製品が届く可能性がある)、③ダブルスタンダード(目視等級と機械等級が両立しているため、ヤング70以上を求めると目視等級の無節材が必要になるが、山全体の何割が無節材か?)。
 これを解決していくため、木材の品質表示を進めて、より木材を使い易くする、木材の価値を高める。それは森(山)の価値も高めることに繋がることを地域の関係者で共有することが大事=建築の地場産業化を目指す。
 「森~木~木材~建築のつながり」を”二人船頭方式”で進めよう。日本の木を使いたいという国民や設計者はたくさんいる。資源データと設計仕様を共有化し、最新のDXを導入すれば、個々の建築物それぞれに応じた材料供給と設計・施工が可能な『木材の時代』が到来すると確信している、との力強い締めの言葉に感銘を受けました。

 

   

 

 

 

連絡先:(一社)全国木材組合連合会、木材利用推進中央協議会
〒100-0014 東京都千代田区永田町2-4-3 永田町ビル6階
TEL:03-3580-3215 FAX:03-3580-3226
URL 
(一社)全国木材組合連合会  http://www.zenmoku.jp/
木材利用推進中央協議会   http://www.jcatu.jp/home/

   
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