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全木連乾燥材促進対策本部について

   


 全木連では、平成12(2000)年1月に、事務局内に久我全木連会長を本部長とする「全木連乾燥材促進対策本部」を設置しました。これは、乾燥材の供給体制の整備が緊急の課題であることから、乾燥材促進に向けた取り組み強化として打ち出したもので、業界全体の体制を整備するとともに、行政とも連携をはかることとしています。

 

 乾燥材促進対策本部としての仕事は、下記のとおりとなっています。

(1)  乾燥材促進対策の検討と政府等への要請

(2)  乾燥設備導入のための関連制度の周知徹底と乾燥施設の拠点整備の支援

(3)  産学官一体となった乾燥技術開発の推進

(4)  林野庁との連携による乾燥材の普及啓発

(5)  乾燥材に関する情報の収集・提供

(6)  会員、行政機関、関連団体との連携   など

 

−木材の利用推進は乾燥材供給整備から−

乾燥材については、かなり以前からその重要性が言われてきましたが、乾燥材の生産・普及等の面ではなかなか進展がみられませんでした。しかし、ここ数年で関心が一気に高まってきています。

 しかしながら、肝心の供給体制は遅れており、特に国産材の乾燥が問題となっています。

 木材の需要構造が、大きく変わりつつある中で、木材の一層の利用促進をはかるためにも、乾燥材の供給体制整備は、避けて通れない問題となっています。

 また、平成12(2002)年度から「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が施行され、その面でも品質・性能の明確な乾燥材の供給が不可欠となっていますが、乾燥材の供給は製材品の1割程度にとどまっており、早急に乾燥材の生産力を増大させることが求められています。

 

−全国木材産業振興大会における宣言決議で採択−

 全木連は、平成11年(1999)年10月の第34回全国木材産業振興大会での「需要者ニーズに応えた乾燥材の供給を推進しよう」との特別決議をはじめ、平成12(2000)年11月の第35回全国木材産業振興大会での「消費者の視点に立った乾燥材、JAS製品の生産普及体制を確立しよう」との大会宣言決議、さらに平成13(2001)年10月の第36回全国木材産業振興大会での「消費者視点に立った乾燥材、JAS製品の供給体制を推進しよう」との宣言決議を踏まえ現在まで取り組みを強めてきたところです。

 

−技術マニュアル・パンフレットの作成−

このような中で、外部専門家の協力を得て、乾燥材生産に役立つマニュアル「わかりやすい乾燥材生産の技術マニュアル」を平成12(2000)年12月に作成しました。このマニュアルは、乾燥の基本技術と実際を生産事例を交えてわかりやすく解説したもので、今でもたくさんの方にお読みいただいております(詳しい内容はこちらから)。

また、平成13(2001)年1月〜3月に、全国7ヶ所で製材工場等を対象とした「乾燥材生産技術講習会」を開催しました。この講習会では、前述のマニュアルの執筆者を講師に迎え、このマニュアルをテキストにした講習会と乾燥施設現場での実務講習会として2日間の日程で行いました。各開催地とも多くの参加者があり、質疑の時間には予定時間をオーバーするなど、熱気あふれる講習会となりました。

 平成13(2001)年3月には、パンフレット「木は乾燥しないと、住宅には使えないという時代がやってきた。」を発行し、住宅部材に乾燥した木材を使うことの重要性を広く知ってもらうこととしております(詳しい内容はこちらから)。

 

−今後の取り組み(乾燥施設導入のための補助事業の実施)−

 乾燥材の生産力増強を推進するため、全国木材協同組合連合会では「木材供給高度化設備リース促進資金造成事業」を平成14(2002)年度から行うこととなりました。これは、製材業・木材販売業を営む企業(個人)が、最新鋭の機械設備をリースにより導入する場合、そのリース付加料の一部(1/2)の助成を行います。

新たに都道府県知事により乾燥材生産のフロントランナーとして認定された者が「乾燥材生産計画」に基づきリースにより乾燥設備等を導入する場合には、1%の金利相当分をさらに助成いたします。

助成の対象となる設備には、大型木材乾燥設備のほかにも、グレーディングマシン、モルダ、集成材製造設備等が含まれます。

詳細については、全国木材協同組合連合会(電話:03-3580-3215)までお問合せください。

 

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