1 木材の需給状況(森林資源を含む)についての質問と回答
Q 1−4 日本で木材はどのくらい消費されているのですか。 |
A1
木材は、丸太、製材品、集成材、合板、パーティクルボード、繊維板、パルプ、
チップなどの形で、住宅、家具、日用品、紙など様々なものに使われています。
我が国で使われる木材の総量は、林野庁が毎年8月に公表する「木材需給表」と
いう統計数値で知ることができますが、この数値は便宜的にすべての木材を丸太の
量に換算したものとなっており、平成8年では、1億1千万m3(立方メートル)で
す。
これは、国民1人当たり0.9m3の丸太を消費していることになります。
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それでは、これだけの丸太を生産するためには、どれくらいの面積の森林が必要
となるのでしょうか。
50年生の平均的なスギの人工林でいえば、約37万haを伐採して生産される丸太に
相当します。37万haといえば、埼玉県の面積とほぼ同じ面積で、我が国の国土面積
のちょうど100分の1、全森林面積の1.5%に当たります。
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長期的にみれば、木材の消費量は、経済の動向により、大きく変化しています。
戦後、復興用資材の需要や高度経済成長期における住宅建築、土木用資材として
の需要の急激な増加によって、木材需要も大幅に増加しました。
オイルショックの発生した昭和48年には、現在の木材消費量を上回る1億2千万
m3に達しましたが、その後、景気低迷期には9千万m3台にまで落ち込んだり、バブ
ル経済期には、再び1億1千万m3を上回るなど、変動を見せながら推移しています。
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参考までに、外国の木材消費量を見てみます。
米国は、年間4億m3以上消費します。人口は日本の約2倍ですから、国民1人当
たりの消費量も約2倍ということになります。
森林の多い国フィンランドでは、国民1人当たり6m3も消費しています。逆に、
世界一の人口を有する中国は、全体の木材消費量は日本と同じくらいの1億m3で、
国民1人当たりにすれば 0.1m3しか消費していないことになります。イギリス、フ
ランス、ドイツ等のヨーロッパ諸国の国民1人当たりの木材消費量は、約 0.5m3程
度とわが国の半分くらいです。
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