2−1 木造住宅関連についての質問 と回答
Q 2−1.10 産直住宅という言葉をよく聞きますが、どのようなものですか。 |
A1
産直住宅とは、国内の木材産地で加工された製材等の建築資材を直接大都市圏の
消費地へ供給し、木材生産地の大工等を活用して建設された住宅をいいます。具体
的には、その供給方式の違いによって、次の3タイプに区分できます。
(1) 産地主導型
木材生産地の木材生産者と施工者が協力し、直接的に木材を建設現場に供給す
るとともに、木材生産地の労働力により住宅の建設を行うタイプ
(2) 現地主導型
木材生産地は木材のみを供給し、建設地の設計者と施工者が協力して住宅を建
設するタイプ
(3) 分離型
上記タイプの中間的なタイプで、木材生産地は木材を供給するとともに一部の
施工(構造のみ)を行い、仕上げ等は建設地の施工業者が実施するタイプ
2
産直住宅の事業主体は、昭和60年頃から増加し、現在は全国で100近くに達して
います。しかしながら、一事業体当たりの供給戸数は少なく、季節労働的な受注や
高級指向の住宅建設が多くなっています。
また、事業主体による材工共(材料のみの供給だけではなく、施工も行う)の供
給が多く、資材の大部分は地場産材である場合が多いようです。
今後の活動については、体制の拡充、現状の充実等に意欲的な事業主体が多くみ
られます。
3
一方、問題点として、
[1]事業規模が零細で、経営基盤が脆弱(年間10棟未満の供給主体が半数)であ
る
[2]産地側の施工者による施工が主流なため、事業展開の範囲が通勤圏に限定さ
れる
[3]消費地の大工・工務店との連携するノウハウがない
[4]宣伝活動が口コミ程度に限定される
(50棟以上の供給事業体のうち、モデル住宅を展示しているのは2事業体のみ)
などもあげられます。
1 供給戸数規模別の事業主体数(平成5年)
供 給 規 模
|
供給棟数
|
構成比
|
|
0〜 4棟
|
26
|
32%
|
|
5〜 9棟
|
14
|
17%
|
|
10〜19棟
|
17
|
21%
|
|
20〜29棟
|
8
|
10%
|
|
30〜49棟
|
6
|
7%
|
|
50〜99棟
|
2
|
2%
|
|
100棟以上
|
8
|
10%
|
2 事業主体の組織形態
協同組合 |
35(うち森林組合 7) |
42% | |
株式会社 | 19 | 23% | |
有限会社 | 1 | 1% | |
第3セクター | 8 | 10% | |
協業組合 | 1 | 1% | |
任意団体 | 1 | 1% | |
会員制 | 1 | 1% | |
公営企業 | 1 | 1% | |
その他 | 16(任意組合等) | 19% | |
計 | 83 |
3 供給対象地域(最大域により区分)
全国 |
1 |
┐ ├─ 地域的展開 67(81%) ┘ |
|
首都圏 | 9 | ||
近県 | 29 | ||
県内 | 24 | ||
日帰り圏 | 14 | ||
その他 | 6 | ||
計 | 83 |
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