2−1 木造住宅関連についての質問 と回答
Q 2−1.3 ツーバイフォー工法とはどのような工法ですか。 |
A1
北米では、古くは、わが国の軸組構法(在来構法)にも見られるような、隅柱を
通しにして、外壁に筋かいを設けるブレスド・フレーミング工法が主流でしたが、
その後、たて枠を全て通しとするバルーン工法が開発され、それに代るようになり
ました。
しかし、第二次世界大戦の時代に合板の研究が進み、平面材料としての強度性能
が優れていることや施工性が高いこと等が認められました。さらに、通し柱から管
柱に替え、それと同断面の部材で構造体を組み、その床面、壁面、屋根面に合板を
釘打ちして、箱のように一体的にしたプラットホーム工法開発されるようになり、
住宅の大部分がこの工法で建てるようになりました。
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構造材として使用する製材の断面が2インチ×4インチとなっていることから、
日本ではこの名称が付けられました。(しかし実際には、表面を滑らかにするため
に高さ、幅ともに0.5インチづつ削ることから、1.5インチ×3.5インチ=38o×89
oの寸法となっています。)
3
このような製材に構造用合板を釘で張り付け面(パネル)とすることにより構造耐
力を持たせるのです。サイコロのような箱を作る場合に、棒を組んで枠を作り次に
壁を作る軸組工法に対し、6枚の壁をそれぞれ組み合わせることによって作るのが
ツーバイフォー工法です。
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建て方は、まず基礎の上に床を作り、次に1階部分の壁を立てて2階の床を作り
ます。さらに2階の壁を立てた後、3階の床や、天井を作ります。全体の骨組みを
組み立ててから作る木造軸組工法とは違い、床面を利用して施工するためにとても
合理化で、工期を短縮することが可能です。
5
日本では、明治時代に北アメリカの建築様式としてツーバイフォー工法に近いも
のが建てられました。現存しているものは大正13年に神戸市に建てられたものや木
造軸組工法との折衷式の建物のアメリカ軍家族宿舎などがあります。一般的に建て
られるようになったのは、昭和50年代の初めで、まだ歴史の浅い新しい工法です。
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