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新しいJAS制度のご案内

   

−製材業・木材業の皆さんへ−

新しいJAS制度のご案内

2002(平成14)年7月26日

JAS(Japanese Agricultural Standard)制度は、「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)」に基づいて、農林水産大臣が制定した日本農林規格(JAS規格)による検査に合格した製品にJASマークをつけることを認めるものです。これによって、製材等農林物資の品質の改善、生産の合理化、取引の単純公正化などが図られることを期待しています。

もちろん、検査を受けてJASマークを付けるかどうかは、製造業者の自由に任されています。またJASマークを付けていない製品の流通にも何の制限もありません。しかし、現在、改正建築基準法、住宅の品質確保促進法(品確法)等の施行により、JASマーク製品の役割が確実に高まってきております。

主な改正点

1999(平成11)年7月にこの法律が大幅に改正され、2000(平成12)年6月10日から施行になりました。主な改正点は、下記の通りです。
1. 製材業者自身により格付し、JASマークを表示する仕組みの導入
2. 登録格付機関等への民間能力の活用

対象となる品目

 製材、押角及び耳付材(以下「製材等」といいます)に関するJAS規格の格付対象品目は、現在、22品目が制定されています。

対象となる22品目のリストはこちら

 ここでは、針葉樹の製材(構造用、造作用、下地用)、広葉樹製材、枠組壁工法構造用製材、機械による曲げ応力等級区分を行う枠組壁工法構造用製材、押角及び耳付き材の8品目を対象に、JASマークを付ける場合の手続きについて説明します。

JAS規格と格付

 JAS規格は、それぞれの品目ごとの品質(性能、形量、品質等)に関する基準を内容としたものです。
対象となる品目がJAS規格に適合しているかどうかを検査することを格付といいます。適合していることが証明されればJASマークを付することができます。

格付の方法

 格付の方法は2通りあります。
1. 登録格付機関が行う検査によって製品の格付を行う方法
2. 登録認定機関によって認定を受けた製造業者等(認定製造業者といいます)が自ら製品を検査し、格付を行う方法
※ これまでのJAS規格による格付は、1の方法による格付だけでしたが、 今回の改正により2の製造業者等自身による格付が出来ることになりました。

登録格付機関とは

 品目ごとに農林水産大臣の認可を得て登録された格付機関で、製造業者にかわって製品の検査を行い、JAS規格に適合していることを確認してJASマークを付けることを認める機関です。木材の場合は(社)全国木材組合連合会が認可され、登録されています。都府県の木材組合連合会等は格付に関しては全木連の支所となっていますので、従前どおり検査できます。

 なお、北海道に関しては社団法人北海道林産物検査会(略称:北林検)が登録格付機関として認可・登録されています。

(社)北海道林産物検査会
〒060-0004 札幌市中央区北4条西5-1
電話:011−251−7830
FAX:011−210−0454

 また、上記の22品目以外の木材製品(合板、集成材、フローリング等)のJAS規格に関しては財団法人日本合板検査会が登録格付機関として認可・登録されています。

(財)日本合板検査会本部 〒105-0003 東京都港区西新橋1-18-7
電話:03−3591−7438
FAX:03−3591−3834
URL: http://www.jpic-ew.or.jp/

登録認定機関とは

 品目ごとに農林水産大臣の認可を得て登録された認定機関で、製造業者が自ら検査し、JAS マークを表示することを認定する機関です。前記製材等の22品目の場合は(社)全国木材組合連合会が認可され、登録されています。
 なお、一定の要件を満たせば営利法人であっても登録格付機関、登録認定機関になることが出来ます。また、両機関とも5年ごとに登録の更新を行うことが義務付けられています。
 また、前項の2団体((社)北海道林産物検査会、(財)日本合板検査会)も登録認定機関にも認可・登録されています。

認定製造業者とは

 自ら生産した製造物を自ら格付し、JASマークを付けて出荷することができる製造業者で、前記登録認定機関により認定された製材工場等です。
 なお、認定製造業者として必要な条件の一部を満たしていないため、この制度の認定が受けられない製材工場等のために、別に定める第三者検査機関がかわって検査し、その結果に基づき製材工場等がJASマークを付ける仕組みがあります。これをBタイプの認定製造業者といい、自ら検査もJASマーク表示も行うことが出来る認定製造業者(Aタイプ)と区分しています。

第三者検査機関とは

 Bタイプの認定工場と委託契約を結び、品質を確認するために公平・中立な立場で検査を行う機関です。製材等の場合は、都府県木材(協)組合連合会が第三者検査機関になります。
都府県木材(協)組合連合会のリストはこちら

格付の仕組み

 JASマークをつけた製材品等を出荷しようとする製材工場等は、登録認定機関(製材等の場合は(社)全国木材組合連合会)の認定を受けて認定製造業者になる必要があります。認定申請の手続きは、製材品の品目ごとに、製造工場等ごとに全木連に所定の認定申請をする必要があります。認定申請を希望される方は(社)全国木材組合連合会又は最寄りの都府県木(協)連に備え付けの様式に必要事項を記入し、申し込んで下さい。
都府県木材(協)組合連合会のリストはこちら

認定申請の事務手続きの流れ

 製材工場等→JAS認定の申請→登録認定機関受付→書類審査→工場調査→認定審査会(判定)→認定証→認定製材工場

経過措置

 改正前のJAS法により農林水産大臣の承認・認定を受けている製材工場等は、改正JAS法が施行された後でも、改正法の施行の日から3年間(2003(平成15)年6月9日まで)は、これまで通りJASマークをつけた製材品を出荷できますが、それ以降は新たに認定製造業者にならなければJASマークをつけた製材品を製造・出荷することはできません。
JASマークに関する違反行為には、最高1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられます。

新しいJAS制度でも全木連が登録格付・認定機関に

(社)全国木材組合連合会は、改正前のJAS法により登録格付機関の認可を受けておりますが、改正法の施行後も農林水産大臣から新たに格付業務規定格付手数料の認可を得て(2001(平成13)年3月28日認可)、改正JAS法に基づく登録格付機関として登録されております(2001(平成13)年4月25日登録)。
 また、(社)全国木材組合連合会は、農林水産大臣から新たに認定業務規定と認定手数料の認可を得て改正JAS法で定められた登録認定機関に認可されました(2001(平成13)年9月25日認可)。

改正JAS法によるJAS認定を取得しようとしている皆さんへ

 前記の経過措置のところでも説明したように、現在は経過措置期間内のため旧JAS法によるJASマークの表示等が認められていますが、2003(平成15)年6月10日以降は新たに認定製造業者にならなければJASマークをつけた製材品を出荷することはできません。
経過措置期間が終了する直前には認定申請が殺到し、認定のための事務手続きが遅れることが予想されます。そのため出来るだけ早く(2002(平成14)年10月までに)申請書類を提出することをお勧めします。

すでに、2002(平成14)年5月に、2つの工場が新JAS法により最初のJAS認定工場として認定されております(新JAS法に基づく工場認定について)。

詳しいことは、(社)全国木材組合連合会 検査部または、お近くの全木連支所(都府県木材(協)組合連合会)へお問合せください。

(社)全国木材組合連合会 電話:03−3580−3215
FAX:03−3580−3226
E-mail: info@zenmoku.jp

都府県木材(協)組合連合会のリストはこちら

関連団体連絡先

  1. JAS規格(日本農林規格)全般に関しては
      (社)日本農林規格協会(略称:JAS協会)
        〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町3-5-2 アロマビル5F
        電話:03−3249−7120
        FAX:03−3249−9388
        URL: 他サイトもしくは別ウインドウを開くhttp://www.jasnet.or.jp/

  2. 北海道内の製材等のJAS登録認定機関
      (社)北海道林産物検査会(略称:北林検)
        〒060-0004 札幌市中央区北4条西5-1
        電話:011−251−7830
        FAX:011−210−0454

  3. 製材等以外の林産物のJAS登録認定機関
      (財)日本合板検査会本部
        〒105-0003 東京都港区西新橋1-18-7
        電話:03−3591−7438
        FAX:03−3591−3834
        URL: 他サイトもしくは別ウインドウを開くhttp://www.jpic-ew.or.jp/

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