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木質バイオマスの動向について 


   

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  1. 建設発生木材の現況

    木材の最大の需要分野は、建築部門であるが、この部門において各種建築工事の際に副産物として発生する木材(建設発生木材)は、建設リサイクル法で特定建設資材廃棄物として定められている。この排出量をみると、1990年度で800万t(建設廃棄物の10%の構成比)、95年度で600万t(同6%)、2000年度で500万t(同6%)となっており、減少傾向を示している。

    建設発生木材の排出は、土木工事系(約2割)と建築工事系(約8割)に区分されるが、民家などの解体材は、手解体により丁寧に選別されれば、建築・家具・建具材として再使用できる。しかし、この割合は極めて少なく、廃棄物の中間処理場でチップ化され、ボード・製紙原料、燃料等にリサイクル化されるか、もしくは最終処分されるものがほとんどである。

    因みに、リサイクルの状況は、1995年度の40%から、2000年度は38%に減少した。但し、焼却などの縮減量が45%あるので、最終処分された割合は17%である。

    このように建設発生木材は、リサイクル率が低い。その要因として、処理施設数は増加しているものの、絶対量が不足していることがあげられている。縮減(焼却等)を含めた再資源化等率の目標値95%に対して達成率は83%に止まっており、今後一層のリサイクル推進が課題となっている。

    建設発生木材のリサイクル化が進展しないもう一つの大きな理由としては、生産されたリサイクル製品の「出口」が少ないということが最大の要因ではないかと思われる。

    因みに、木材工業系のリサイクル化技術は、未利用樹・未利用資源の有効利用、生産副産物の有効活用など30年以上前から研究開発が進んでおり、コスト面での課題は残っているが、技術的にはかなりのところまで対応できるレベルにある。

    しかし、できた製品が採算コストに見合う形で販売できなかったり、生産量に比べ販売量が少ないなどの実態がある。

    建設副産物の木質系廃棄物についても破砕機でチップ化するレベルまでは進展していきているが、チップ化した先の需要に問題を抱えている。建設系の木質廃棄物を破砕後、炭化製品を生産している施設の中には、需要量が少ないため施設稼働率が低迷し、事業収支バランスを改善することが課題となっているところもある。

     

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