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2004/9/7
違法伐採国際セミナー
開催日:2004(H16)年8月4日(水)13:30〜16:30 発言要旨 荒谷(司会):ご承知のとおり、これからの地球を考える上で核の問題が重要なキーポイントであった冷戦時代が終わり、1990年代には地球環境問題というものがこれからの地球をどうしていくのかということを考える上で、大変重要な問題になってきた。そして、その地球環境問題の中でも、特に森林をめぐる問題が、地球環境問題の中心を占めると言ってもいいような状況になってきた。 現実を見るとさまざまな極めてシビアな問題を抱えている。特にインドネシア、ロシア、ブラジルといったようなところでは、違法な伐採、違法な木材輸出などで、森林が相当荒らされてきているというような状況がある。特にインドネシアを見ると、スハルト体制が崩壊して以降、さまざまな社会的な構造の変化、特に規制緩和とか、地方分権化とか、民主化とか、そういう社会的な構造変化の中で、森林問題というのが大変シビアな形であらわれてきている、森林の破壊というものが大きい問題になってきているということが言える。 やはり、今後の地球の問題ということを考える上で森林をどうするかということ、これを抜きにして、これからの地球の問題と地球の安全保障ということは考えられないという時代になってきた。そういう中で、日本はアジア森林パートナーシップに参加し、日本とインドネシアで違法伐採に関して共同声明を出し、またアクションプランをつくるといったような日本・インドネシア両国の協力を行っていこうという格好になってきた。 ただ、違法伐採の問題といったようなものは、政府間の協力だけでは解決できず、民間がどうやってそういう政府間の協力に関わっていくのかが大変重要なこれからの課題になってくるのではないか。 このセミナーでは、現実に今インドネシアでどうなっているのかという話をニョトさんのほうからしていただき、我々と同じ木材の輸入国であるイギリスにおいて、こういう違法伐採、そしてまた違法伐採材の貿易の問題というものに、イギリス及びヨーロッパは一体どういう取組みをしているのか、極めて先進的な事例をお聞かせいただき、では、我々は何をすればいいのかというのを考えるときの材料にしていきたいと思う。 ニョト:インドネシアの熱帯雨林は、ブラジル、ザイールに次いで世界で3番目の規模である。現在、持続可能な森林経営というものが、世界的な課題となっている。インドネシアにおいては、違法伐採やそれに伴う森林の劣化が、最大の問題だと理解している。他国からの需要に応じた密輸を行うための違法伐採が行われている。経済的な停滞が長く続いていること、そして、非常に貧困と失業が高い状況の中で、人々は即時の解決策を探している。違法伐採、そしてそれに伴う取引は、国際的なつながりを持つものだと考えられており、インドネシア1国では、この問題を解決することはできない。そのため、国際的な協力を呼びかけて、共同でこの問題を解決し、世界共通の課題である熱帯林の持続可能性を、維持しようと考えている。
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