このような現状を踏まえ、物事を建設的に考える必要がある。結論から言うと、「政策転換なくして日本再生なし」ということが断言できる。
グラフは95年以降の株価の動きであるが、株価の転換点が3回あった。この転換点は、経済政策の基本路線の転換点が株価の転換点となっている。即ち、96年6月(橋本政権の緊縮財政による株価の下落)、98年10月(小渕政権の景気回復策による株価の上昇)、2000年7月(小渕総理が倒れ、緊縮策が始まり、株価が下落)である。
下の景気のグラフであるが、株価と政策に対し、景気は半年から1年くらい遅れて連動する。2000年からは少しずれているが、テロとITバルブの調整とその反動があった。現在の状況であるが、小泉政権の政策は、緊縮路線で株価は下落、景気は半年後追いなので、今年は、年末頃までは景気が下り坂というのはほぼ確定的である。
経済政策は、大きく分けて、「陰の政策」と「陽の政策」がある。陰の政策は見栄えがよいが、問題は国民全体が不幸になる。陽の政策は陽の政策の流れを作る。政策は、見栄えよりも国民を幸福にすることが判定基準になる。