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9.救国緊急総合経済政策の提唱
具体的にどういうことがあればよいのかというと、私は「救国緊急総合経済政策」を提唱している。骨子は5項目である。
- 政策路線を変える。「景気回復優先」を明確に宣言すること。日本は言霊(ことだま)の国と言われているが、言葉が非常に重要な意味を持つので、政策を景気優先で進むことをはっきりさせる。
- 具体的には、真水5兆円の内需支援政策をしっかりした言葉で打ち出せば充分であり、流れの大転換が生じる。先ほどの4度の株価の転換点のとおりである。しっかり政策を転換し、株価が13千円あるいは15千円に上昇してくると全ての流れが変わってくる。陽の流れがいろいろな問題を解きほぐしてくる。これが、90年代のアメリカの回復のプロセスである。
- 重要なことは、個人消費や設備投資、住宅投資といった民間の需要が中心となった2〜3%の経済成長の軌道を如何に作るか。96年は成功している。しっかりした対策を打ったら翌年には相当な効果が出て来る。逆噴射しないことも重要である。
- 気になるところは、日本の財政が大丈夫なのかということ。私は一貫して財政の健全性重視である。緊縮政策は決して財政赤字を減らしていない。なぜかというと、緊縮政策を進めると景気が壊れる。そうすると税収が減ることになる。税収が減ると赤字を減らしたつもりが赤字は増える。ここが重要なところである。10年でしっかり財政を立て直すための明確なプランを出し、これと、悪い流れを断ち切る景気対策をセットで出す。景気対策を推進することで財政再建が促される。
- 金融政策は変なことをやらないことが重要。変なことをやる動きが水面下にある。
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